1回の透熱灸による生体反応で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
透熱灸は熱刺激により組織が傷害されると、炎症反応が誘発され、これにより補体系が活性化されます。具体的には、熱による細胞傷害はDAMPs(danger-associated molecular patterns)を放出し、これが自然免疫系のセンサーを介して補体を活性化し、炎症カスケードが進行します。
選択肢ごとの解説
- 1. 透熱灸による炎症反応では、血管透過性は亢進します。これは炎症性メディエーター(ヒスタミン、ブラジキニンなど)の作用により血管内皮細胞間の隙間が広がり、血漿成分が漏出するためです。 正しくは:血管透過性の亢進
- 2. 正解。透熱灸による熱刺激は組織に傷害を与え、これが炎症反応を誘発します。炎症反応の初期段階では、補体系が活性化され、免疫応答や炎症カスケードの進行に寄与します。
- 3. 透熱灸による熱刺激は、肥満細胞の脱顆粒を促進します。脱顆粒によりヒスタミンなどの炎症性メディエーターが放出され、血管透過性亢進や疼痛、掻痒などの炎症反応を引き起こします。 正しくは:肥満細胞の脱顆粒促進
- 4. 透熱灸による局所的な炎症反応では、血液凝固は促進される傾向にあります。炎症は凝固系を活性化し、組織修復の初期段階でフィブリン形成を促します。血液凝固時間の延長は通常、凝固能が低下している状態を示します。 正しくは:血液凝固時間の短縮(または凝固促進)
国試ポイント
透熱灸による生体反応、特に炎症反応の初期段階と免疫系の活性化に関する知識が問われています。熱刺激が補体系を活性化し、炎症反応を引き起こす機序を理解しておくことが重要です。
混同注意
透熱灸の反応は、単なる温熱作用による血管拡張などだけでなく、組織傷害を伴う炎症反応であることが重要です。熱傷による免疫反応と混同しやすいですが、透熱灸ではより限定的かつ制御された傷害が目的です。
次に同じ論点が出たら
透熱灸に関する問題が出た場合、「熱による組織傷害→炎症反応→補体活性化」という一連の流れを想起し、炎症性メディエーターや免疫応答への影響に着目して判断します。
覚え方
透熱灸に関する問題が出た場合、「熱による組織傷害→炎症反応→補体活性化」という一連の流れを想起し、炎症性メディエーターや免疫応答への影響に着目して判断します。
対になる知識
透熱灸の反応は、単なる温熱作用による血管拡張などだけでなく、組織傷害を伴う炎症反応であることが重要です。熱傷による免疫反応と混同しやすいですが、透熱灸ではより限定的かつ制御された傷害が目的です。
関連知識
炎症の5徴候(発赤、熱感、腫脹、疼痛、機能障害)、補体経路(古典経路、副経路、レクチン経路)、急性期反応物質、サイトカインの役割。肥満細胞からのヒスタミン遊離による血管透過性亢進も関連知識です。