手関節背屈装具の適応となるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
手関節背屈装具は、手関節の背屈を補助し、指の伸展を可能にすることで、手関節のドロップを防ぐことを目的とする。橈骨神経麻痺では、手関節や指の伸筋群が麻痺するため、手関節下垂(drop wrist)を呈する。この装具を装着することで、機能的な手関節の位置を保持し、日常生活動作(ADL)の改善を図る。
選択肢ごとの解説
- 1. 正中神経麻痺では、母指対立運動や母指・示指・中指の屈曲運動が障害される。特徴的な症状は猿手であり、手関節背屈装具の直接的な適応ではない。対立位装具などが用いられる。 正しくは:対立位装具などが適応となる。
- 2. 正解。橈骨神経麻痺では、手関節伸筋群および指伸筋群が麻痺するため、手関節下垂(drop wrist)を呈し、手関節の背屈や指の伸展が困難となる。手関節背屈装具は、この下垂手に対して手関節を背屈位に保持し、指の伸展を補助することで機能改善を図るため、最も適切な適応である。
- 3. 筋皮神経麻痺では、上腕二頭筋や上腕筋が麻痺するため、肘関節の屈曲が障害される。手関節の運動には直接関与しないため、手関節背屈装具の適応ではない。 正しくは:肘関節屈曲補助装具などが適応となる可能性がある。
- 4. 尺骨神経麻痺では、指の屈筋や骨間筋が麻痺し、特徴的な症状として鷲手(claw hand)を呈する。手関節の背屈自体は直接障害されにくく、手関節背屈装具の適応ではない。指の機能改善を目的とした装具が用いられる。 正しくは:鷲手変形に対応した装具(例:MP関節過伸展制限装具)などが適応となる。
国試ポイント
各神経麻痺による特徴的な症状と、それに対応する装具の適応を理解すること。特に、橈骨神経麻痺による下垂手と手関節背屈装具の関連は重要。
混同注意
手関節背屈装具と他の上肢装具(例:対立位装具、屈曲位装具など)の適応を混同しやすい。各装具の目的と適用神経麻痺を正確に区別する必要がある。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合は、まず選択肢にある神経がどの筋肉を支配しているか、その筋肉が麻痺するとどのような肢位になるかを判断する。手関節の背屈が障害されるのは橈骨神経麻痺であるため、手関節背屈装具が適応となる。
覚え方
同様の問題が出た場合は、まず選択肢にある神経がどの筋肉を支配しているか、その筋肉が麻痺するとどのような肢位になるかを判断する。手関節の背屈が障害されるのは橈骨神経麻痺であるため、手関節背屈装具が適応となる。
対になる知識
手関節背屈装具と他の上肢装具(例:対立位装具、屈曲位装具など)の適応を混同しやすい。各装具の目的と適用神経麻痺を正確に区別する必要がある。
関連知識
末梢神経麻痺の症状(運動麻痺、感覚障害)、主要な神経(正中神経、尺骨神経、橈骨神経)の支配筋と障害部位による特徴的な変形や症状(猿手、鷲手、下垂手)、そしてそれらに対する治療(保存療法、手術療法、装具療法)を関連付けて覚える。