「65歳の男性。左片麻痺と意識障害を生じた。頭部CT検査にて右被殻出血と診断され、保存的治療を受けた。リハビリテーションの評価において視覚の見落としが著明であった。」 適切な対応はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
パーキンソン病患者は姿勢反射障害やすくみ足により転倒しやすいため、段差は転倒の大きなリスクとなります。特にすくみ足が起こりやすい環境であるため、段差に対する注意喚起と具体的な指導が転倒予防に繋がります。環境整備と動作指導は、転倒予防の基本です。
選択肢ごとの解説
- 1. パーキンソン病患者は、認知機能の低下を伴うことがあり、メモをとる行為自体が困難な場合や、メモを見ても適切に行動できない場合があります。また、メモをとること自体が二重課題となり、転倒リスクを高める可能性もあります。転倒予防においては、動作の簡略化や環境調整が優先されます。 正しくは:視覚的、聴覚的キュー(合図)を用いた具体的な動作指導を行う。
- 2. 周囲の人が動作を促すことは、患者にとってプレッシャーとなり、かえってすくみ足や凍結歩行を誘発する可能性があります。患者自身のペースを尊重し、具体的な動作補助や指示が必要です。特に精神的ストレスは症状を悪化させることが知られています。 正しくは:患者のペースに合わせて、具体的な指示や介助を行う。
- 3. 正解。パーキンソン病患者は、姿勢反射障害やすくみ足のために重心移動が困難であり、わずかな段差でも転倒のリスクが非常に高まります。段差に気を付けるよう具体的に指導することは、転倒予防のための最も重要な対応の一つです。環境調整と具体的な動作指導が重要です。
- 4. 同時に複数の課題をさせないという対応自体は正しいですが、この選択肢は「適切な対応はどれか」という問いに対して、問題文の文脈や他の選択肢と比べると最も適切な転倒予防策とは言えません。複数の課題を避けさせるのはあくまで一つの側面であり、より直接的な転倒リスクへの対処が求められます。これは、患者の認知機能や注意分割能力の低下を考慮した対応ではありますが、転倒の原因となる物理的な環境要因への対処が優先されます。 正しくは:同時に複数の課題をさせないことに加え、段差などの物理的環境リスクを除去する指導を行う。
国試ポイント
パーキンソン病患者の転倒予防対策と具体的な指導内容を理解しておくことが重要です。特に姿勢反射障害、すくみ足といったパーキンソン病に特有の症状への対応が問われます。
混同注意
単なる高齢者の転倒予防と混同しないように、パーキンソン病に特有の症状(すくみ足、姿勢反射障害など)を考慮した対策が求められます。一般的な転倒予防策だけでなく、疾患特異的なアプローチが必要です。
次に同じ論点が出たら
次回同様の問題が出た場合は、パーキンソン病患者の転倒原因となる具体的な症状(すくみ足、姿勢反射障害)に着目し、それらを軽減または回避するための環境調整や動作指導に関する選択肢を優先して判断します。
覚え方
次回同様の問題が出た場合は、パーキンソン病患者の転倒原因となる具体的な症状(すくみ足、姿勢反射障害)に着目し、それらを軽減または回避するための環境調整や動作指導に関する選択肢を優先して判断します。
対になる知識
単なる高齢者の転倒予防と混同しないように、パーキンソン病に特有の症状(すくみ足、姿勢反射障害など)を考慮した対策が求められます。一般的な転倒予防策だけでなく、疾患特異的なアプローチが必要です。
関連知識
パーキンソン病の転倒リスク因子:すくみ足、姿勢反射障害、多剤併用、認知機能低下。転倒予防の指導内容:段差を避ける、滑りにくい靴を履く、手すりの設置、歩行補助具の活用、メトロノームなどのリズムキューの使用。