経脈病証で「前頸部が腫れ、口がゆがみ口すぼめができず、うつ傾向にある」のはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
足の陽明経は、胃経であり、その経脈は顔面を通り、前頸部(喉仏の両側)を下行する。病証では、経脈の走行部位である前頸部の腫脹、顔面神経麻痺に類似する口の歪みや口すぼめ困難(顔面筋の失調)、さらに精神症状としてうつ傾向が現れる特徴がある。これは陽明病の気鬱や津液の停滞によるものと解釈される。
選択肢ごとの解説
- 1. 手の太陰経(肺経)は、胸部・上肢内側を走行し、鎖骨上窩から肺に連絡する。その病証は咳、喘息、胸部苦悶感、のどの痛み、肩背部の冷えや痛みなどが主であり、前頸部の腫れ、口の歪み、うつ傾向といった症状は直接的ではない。 正しくは:咳、喘息、胸部苦悶感、のどの痛み、肩背部の冷えや痛み、腕の内側の痛みや麻痺。
- 2. 手の少陰経(心経)は、心臓から脇下、上肢内側後縁を走行し小指に至る。その病証は心臓の動悸、胸痛、不眠、精神不安、手のひらの熱感、小指の痛みなどが主であり、前頸部の腫れや口の歪みといった症状とは異なる。 正しくは:動悸、胸痛、不眠、精神不安、手のひらの熱感、小指の痛みや麻痺。
- 3. 正解。足の陽明経(胃経)は、顔面(目の下、口角、下顎)、前頸部(喉仏の両側)を通り、胸腹部を下行する。病証では、経脈走行部位である前頸部の腫脹、顔面の筋の失調による口の歪みや口すぼめ困難、さらに精神症状としてうつ傾向が現れる特徴があるため、問題文の記述と合致する。
- 4. 足の少陽経(胆経)は、頭部の側面、耳の後ろから頸部の側面、体側を下行する。その病証は側頭部の痛み、めまい、耳鳴り、脇腹の痛み、股関節から下肢外側の痛みなどが主であり、前頸部の腫れ、口の歪み、うつ傾向とは直接関連が薄い。 正しくは:側頭部の痛み、めまい、耳鳴り、脇腹の痛み、股関節から下肢外側の痛みやしびれ。
国試ポイント
経脈病証は、経脈の走行部位と臓腑の生理機能、そしてその異常が引き起こす特有の症状とを関連付けて記憶する点が重要である。
混同注意
手足の各経脈病証は類似の症状を示すことがあるため、各経脈の走行と主治範囲を正確に把握し、特に特徴的な症状(本問の顔面症状や精神症状など)で区別することが重要である。
次に同じ論点が出たら
同様の問題では、提示された症状の中から最も特徴的なもの(特に経脈の走行部位と合致する局所症状や、各経脈に特有の精神・全身症状)に着目し、それに合致する経脈を判断基準とする。
覚え方
同様の問題では、提示された症状の中から最も特徴的なもの(特に経脈の走行部位と合致する局所症状や、各経脈に特有の精神・全身症状)に着目し、それに合致する経脈を判断基準とする。
対になる知識
手足の各経脈病証は類似の症状を示すことがあるため、各経脈の走行と主治範囲を正確に把握し、特に特徴的な症状(本問の顔面症状や精神症状など)で区別することが重要である。
関連知識
足の陽明経は胃経であり、消化器症状(食欲不振、腹部膨満など)も病証の一部として出現しうる。また、足の陽明経は多気多血であるため、熱証や実証が多く見られることも特徴である。