35歳の男性。数日前から暴飲暴食が続き、上腹部の張った感じと食欲不振、さらに水様性の下痢がみられる。考えられる病因はどれか。
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正解は3番
解説
飲食の不摂生(飲食不節)は中焦の脾胃を損傷し、受納・運化の機能を失調させる。そのため、食欲不振、腹部膨満感、下痢、悪心などの消化器症状が引き起こされる。本症例は暴飲暴食による脾胃の損傷が典型的に現れており、病因は飲食不節である。
選択肢ごとの解説
- 1. 房事過多は腎精を消耗する不内外因の一つであり、腰膝酸軟、めまい、耳鳴りなどを生じる。消化器症状の直接の原因ではない。
- 2. 労倦は過労や安逸によるもので、気力を消耗し、疲労感や倦怠感などを引き起こす。本問の暴飲暴食による消化器症状の原因とは異なる。
- 3. 正解。飲食の不摂生(飲食不節)は中焦の脾胃を損傷し、受納・運化の機能を失調させる。そのため、食欲不振、腹部膨満感、下痢、悪心などの消化器症状が引き起こされる。本症例は暴飲暴食による脾胃の損傷が典型的に現れており、病因は飲食不節である。
- 4. 七情は精神的ストレスによる内傷病因であり、例えば怒りは肝を、思は脾を傷つける。本問の直接的な暴飲暴食の機序とは異なる。
国試ポイント
病因論において、症状と病因(外因・内因・不内外因)の組み合わせを問う問題が頻出である。特に「暴飲暴食・不潔な食事=飲食不節=脾胃障害」の結びつきを確実に覚えること。
覚え方
飲食不節 ⇄ 脾胃損傷(消化器症状)、労倦 ⇄ 脾腎消耗(倦怠・疲労感)
対になる知識
労倦は過労や安逸による気力低下や疲労感を招く。飲食不節は脾胃を損傷し、食欲不振や腹部膨満、下痢を引き起こす。房事過多は腎精を消耗させ、腰膝酸軟やめまい、耳鳴りを引き起こす原因となるため、それぞれ区別する。
関連知識
東洋医学における病因は、外感病因としての六淫や疫癘、内傷病因としての七情、そして不内外因である飲食不節、労倦、房事過多、外傷などに大別される。病因分類の基本としてしっかり整理しておく必要がある。