意識障害で、周囲に対する認識の減退や不安・興奮状態がみられるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
せん妄は、意識混濁を基礎とし、錯覚や幻覚、精神運動興奮、見当識障害を伴う急性の精神機能障害です。周囲に対する認識の減退だけでなく、注意力の低下や思考のまとまりの欠如、不安・興奮状態を特徴とします。これは脳機能の一時的な障害により引き起こされ、特に高齢者や身体疾患を持つ患者に多く見られます。
選択肢ごとの解説
- 1. 傾眠は、呼びかけや軽い刺激で容易に開眼し覚醒するものの、刺激がなくなるとすぐに眠ってしまう状態です。周囲への認識の減退はありますが、不安・興奮状態や錯覚・幻覚を伴うことは通常ありません。 正しくは:呼びかけや軽い刺激で開眼し、覚醒するが、刺激がなくなるとすぐに眠ってしまう状態。
- 2. 昏迷は、強い痛み刺激に対してかろうじて目的のない運動や声を発する状態であり、刺激がなければまったく反応を示しません。意識は著しく障害され、周囲に対する認識や不安・興奮状態を明確に表現することはできません。 正しくは:強い痛み刺激に対してかろうじて目的のない運動や声を発するが、刺激がなければまったく反応を示さない状態。
- 3. 正解。せん妄は、意識混濁を基礎とし、周囲に対する認識の減退や注意力の低下に加え、幻覚・錯覚、精神運動興奮(不安、落ち着きのなさ)、見当識障害などを特徴とする状態です。問題文の記述と合致します。
- 4. 無欲状態(アパシー)は、意欲の減退や自発性の低下を特徴とする精神症状であり、意識レベルは正常であることが多いです。周囲への認識の減退や不安・興奮状態とは異なります。 正しくは:意欲の減退や自発性の低下がみられる状態で、通常は意識レベルは正常。
国試ポイント
意識障害の分類とそれぞれの臨床症状を正確に理解し、鑑別できることが重要です。特にせん妄の定義と特徴的な症状(意識混濁、精神運動興奮、幻覚・錯覚、見当識障害)を覚えること。
混同注意
意識障害の重症度分類(JCS、GCS)における各レベルの定義と、せん妄や認知症といった高次脳機能障害の概念を混同しないように区別する。
次に同じ論点が出たら
意識レベルの低下だけでなく、精神運動興奮、幻覚、錯覚、見当識障害といった高次脳機能障害の症状が急性に出現しているかを確認する。
覚え方
意識レベルの低下だけでなく、精神運動興奮、幻覚、錯覚、見当識障害といった高次脳機能障害の症状が急性に出現しているかを確認する。
対になる知識
意識障害の重症度分類(JCS、GCS)における各レベルの定義と、せん妄や認知症といった高次脳機能障害の概念を混同しないように区別する。
関連知識
意識障害の分類(JCS、GCS)、その他の意識障害(傾眠、昏睡、失見当識、認知症、器質性精神病など)、せん妄のリスク因子(高齢、脱水、薬剤、感染症、手術など)と対応。