脳卒中による片麻痺を有する患者の歩行再建において、足関節の背屈を補助し内外反を制限する目的で一般的に用いられる装具はどれか。
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正解は3番
解説
短下肢装具は足関節の制動および補助を目的として足部から膝下までを覆う装具である。脳卒中片麻痺患者にみられる下垂足に対して足関節の背屈を補助するとともに、遊脚期のつま先曳きずりを防止し、立脚初期の足底接地を安定させ、さらに内反尖足の傾向に対する内外反の制限を行うことができるため、歩行再建において最も頻用される。
選択肢ごとの解説
- 1. 頚椎カラーは頚椎の安静保持や固定を目的とする装具であり、下肢の歩行再建や足関節の制御には用いられない。
- 2. 骨盤帯付長下肢装具は股関節や膝関節の重度な麻痺や不安定性がある場合に用いられ、足関節単独の補助を主目的とはしない。
- 3. 正解。短下肢装具は足関節の制動および補助を目的として足部から膝下までを覆う装具である。脳卒中片麻痺患者にみられる下垂足に対して足関節の背屈を補助するとともに、遊脚期のつま先曳きずりを防止し、立脚初期の足底接地を安定させ、さらに内反尖足の傾向に対する内外反の制限を行うことができるため、歩行再建において最も頻用される。
- 4. 股関節装具は人工股関節全置換術後の脱臼予防や股関節周囲の術後制限などに用いられ、下肢全体の歩行再建には適さない。
国試ポイント
脳卒中片麻痺における下垂足に対する短下肢装具の適応と目的は国家試験で頻出である。
覚え方
足首の制御には「短」、下肢全体の支持には「長」の字がつく下肢装具を選ぶ。
対になる知識
主に生活期や歩行自立を目指す段階で足関節の制御を行う短下肢装具に対し、急性期や両下肢の支持性が著しく低下している場合に全身の体重支持と立位保持を優先して用いる長下肢装具や、膝関節自体の安定化を目的とする膝関節装具との適応の違いを明確に区別する必要がある。
関連知識
脳卒中片麻痺患者の歩行再建で用いられる短下肢装具には、軽量で下垂足の防止に優れるプラスチック製(AFO)や、足関節の可動域や制動を金属継手によって細かく調整できる金属支柱付短下肢装具がある。患者の麻痺の程度や痙縮の強さに応じて適切な種類を選択することがリハビリテーション成功の鍵となる。