副腎皮質ホルモン剤を長期服用している患者への施灸方法で最も適しているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
副腎皮質ホルモン剤を長期服用している患者は、免疫機能が抑制されており感染症への感受性が高まっているため、非侵襲的で感染リスクの低い棒灸が最も適しています。他の灸法は皮膚に直接的な損傷を与える可能性があり、感染リスクを高めるため避けるべきです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。棒灸は皮膚から離して行う間接灸の一種であり、皮膚に直接的な熱刺激や損傷を与えないため、感染リスクが極めて低いです。副腎皮質ホルモン剤を長期服用している患者の免疫抑制状態を考慮すると、最も安全で適切な施灸方法です。
- 2. 焦灼灸は直接灸の一種であり、皮膚に直接艾を乗せて燃やし、皮膚を焼き切る(水疱・瘢痕を形成させる)ことで施灸します。皮膚に直接的な損傷を与えるため、免疫機能が低下している患者では感染リスクが非常に高く、禁忌です。 正しくは:免疫抑制状態の患者には、皮膚に直接損傷を与えない棒灸や温灸器などを用いた間接灸を選択すべきです。
- 3. 透熱灸は直接灸の一種であり、艾を燃やし切るまで行うため、皮膚に火傷を生じさせます。免疫機能が低下している患者に火傷を負わせることは、感染症のリスクを著しく高めるため、禁忌です。 正しくは:免疫抑制状態の患者には、皮膚に直接的な刺激を与えない棒灸や温灸器などを用いた間接灸を選択すべきです。
- 4. 糸状灸は直接灸の一種であり、ごく少量の艾を糸状にして皮膚に直接乗せて施灸します。皮膚に熱刺激を直接与えるため、免疫抑制状態の患者では感染リスクを招く可能性があり、適切ではありません。 正しくは:免疫抑制状態の患者には、皮膚に直接損傷を与えない棒灸や温灸器などを用いた間接灸を選択すべきです。
国試ポイント
副腎皮質ホルモン剤の長期服用による免疫抑制状態と、それに伴う灸法の選択に関する知識が問われています。感染リスクを最小限に抑える治療法を選ぶことが重要です。
混同注意
直接灸と間接灸の分類、およびそれぞれの適応・禁忌を混同しやすいです。副腎皮質ホルモン剤服用患者に対する禁忌は、皮膚に直接損傷を与える可能性のある灸法全般であり、その中でも特に直接灸は避けるべきです。
次に同じ論点が出たら
同様の病態(免疫抑制状態、易感染性)の患者に対し、侵襲性の低い治療法が選択されているかを確認します。
覚え方
同様の病態(免疫抑制状態、易感染性)の患者に対し、侵襲性の低い治療法が選択されているかを確認します。
対になる知識
直接灸と間接灸の分類、およびそれぞれの適応・禁忌を混同しやすいです。副腎皮質ホルモン剤服用患者に対する禁忌は、皮膚に直接損傷を与える可能性のある灸法全般であり、その中でも特に直接灸は避けるべきです。
関連知識
副腎皮質ホルモン剤の副作用には、免疫抑制の他に骨粗鬆症、糖尿病、消化性潰瘍などがあります。また、灸法には棒灸、間接灸(生姜灸、味噌灸など)、直接灸(透熱灸、焦灼灸など)があり、それぞれ特徴と適応が異なります。