呼吸運動を促進するのはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
体液のpHが低下すると、血液脳関門を通過しやすい二酸化炭素分圧も同時に上昇し、延髄の化学受容器がこれを感知します。また、末梢の頸動脈小体や大動脈小体の化学受容器もpH低下を感知し、これらの刺激が呼吸中枢に伝達され、呼吸運動を促進することで二酸化炭素を排出し、pHを正常に戻そうとします。
選択肢ごとの解説
- 1. 体液の浸透圧上昇は、主に抗利尿ホルモンの分泌を介した水分の再吸収を促進するが、呼吸運動の直接的な促進因子ではない。 正しくは:×(呼吸運動には直接的に作用しない)
- 2. 正解。体液のpH低下(アシドーシス)は、中枢・末梢の化学受容器を刺激し、呼吸中枢を介して呼吸運動を促進させる。これは二酸化炭素を排出することでpHを正常に戻そうとする生体反応である。
- 3. 動脈血酸素分圧の上昇は、呼吸運動を促進するのではなく、むしろ抑制する方向に働くか、ほとんど影響を与えない。呼吸運動を促進するのは動脈血酸素分圧の低下である。 正しくは:動脈血酸素分圧の低下
- 4. 動脈血二酸化炭素分圧の低下は、呼吸中枢への刺激を減少させ、呼吸運動を抑制する方向に働く。二酸化炭素分圧の上昇が呼吸運動を促進する。 正しくは:動脈血二酸化炭素分圧の上昇
国試ポイント
呼吸運動を調節する主要な因子(化学受容体による刺激)とその方向性を理解する。特に、二酸化炭素分圧、pH、酸素分圧の関係を覚える。
混同注意
動脈血酸素分圧の低下は呼吸促進に働くが、その閾値は二酸化炭素分圧の変化よりも高い。主に酸素分圧の低下が関与するのは、二酸化炭素分圧が正常範囲内にあるとき、あるいは高度に低下している場合である。
次に同じ論点が出たら
呼吸運動の促進・抑制に関する問題では、主要な調節因子が動脈血の二酸化炭素分圧とpHの変化であることを優先して判断する。酸素分圧は高度な低下時のみ主要な因子となる点に注意する。
覚え方
呼吸運動の促進・抑制に関する問題では、主要な調節因子が動脈血の二酸化炭素分圧とpHの変化であることを優先して判断する。酸素分圧は高度な低下時のみ主要な因子となる点に注意する。
対になる知識
動脈血酸素分圧の低下は呼吸促進に働くが、その閾値は二酸化炭素分圧の変化よりも高い。主に酸素分圧の低下が関与するのは、二酸化炭素分圧が正常範囲内にあるとき、あるいは高度に低下している場合である。
関連知識
呼吸中枢は延髄にあり、吸息中枢と呼息中枢、橋の呼吸調節中枢からなる。化学受容器には中枢化学受容器(延髄)と末梢化学受容器(頸動脈小体、大動脈小体)がある。中枢化学受容器は主に動脈血二酸化炭素分圧(pH)に反応し、末梢化学受容器は動脈血酸素分圧の低下、二酸化炭素分圧の上昇、pHの低下に反応する。