血栓症を生じやすい疾患はどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
糖尿病は高血糖状態が持続することで血管内皮細胞が障害され、血液凝固能が亢進し、血小板機能が異常となるため、血栓症(特に動脈硬化性血栓症)のリスクが著しく上昇します。これは糖尿病性血管合併症の主要な病態の一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. 肝硬変では、肝臓での凝固因子(プロトロンビン、フィブリノゲンなど)や抗凝固因子(アンチトロンビンIII、プロテインC、Sなど)の産生能が低下するため、出血傾向と血栓傾向が混在しますが、一般的には出血傾向がより顕著です。ただし、門脈血栓症などの局所的な血栓症リスクはあります。 正しくは:肝硬変は、凝固因子産生低下による出血傾向が主であり、全身性の血栓症を積極的に生じやすい疾患とは言えません。
- 2. 正解。糖尿病は高血糖による血管内皮障害、血液凝固亢進、血小板機能異常を介して血栓症(特に動脈硬化性血栓症)のリスクを著しく上昇させます。
- 3. 再生不良性貧血は造血幹細胞の障害により汎血球減少をきたす疾患であり、特に血小板減少による出血傾向が問題となります。血栓症を生じやすい疾患ではありません。 正しくは:再生不良性貧血は、血小板減少による出血傾向が主な合併症です。
- 4. ビタミンC欠乏症(壊血病)は、コラーゲン合成障害により血管壁が脆弱となり、出血傾向(歯肉出血、皮下出血など)を生じます。血栓症を促進する疾患ではありません。 正しくは:ビタミンC欠乏症は、コラーゲン合成障害による血管脆弱化から出血傾向をきたします。
国試ポイント
糖尿病が血栓症のリスクファクターであることを理解し、その機序(血管内皮障害、凝固能亢進、血小板機能異常)を覚えること。
混同注意
糖尿病は動脈硬化性血栓症(心筋梗塞、脳梗塞など)のリスクを上げる疾患であり、感染症リスク増加、腎症、網膜症、神経障害などの合併症も多いですが、これらはそれぞれ異なる病態機序であることを区別して覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
血栓症を生じやすい疾患を問う問題が出た場合は、まず動脈硬化性疾患のリスクとなる疾患(糖尿病、高血圧、脂質異常症など)を優先的に検討します。次に、血液凝固系に異常をきたす疾患(DIC、抗リン脂質抗体症候群、真性多血症など)を考慮して判断します。
覚え方
血栓症を生じやすい疾患を問う問題が出た場合は、まず動脈硬化性疾患のリスクとなる疾患(糖尿病、高血圧、脂質異常症など)を優先的に検討します。次に、血液凝固系に異常をきたす疾患(DIC、抗リン脂質抗体症候群、真性多血症など)を考慮して判断します。
対になる知識
糖尿病は動脈硬化性血栓症(心筋梗塞、脳梗塞など)のリスクを上げる疾患であり、感染症リスク増加、腎症、網膜症、神経障害などの合併症も多いですが、これらはそれぞれ異なる病態機序であることを区別して覚える必要があります。
関連知識
血栓症のリスクファクターには、高血圧、脂質異常症、喫煙、肥満、高ホモシステイン血症、加齢、経口避妊薬の使用なども含まれます。これらをまとめて「血栓性素因」として理解することが重要です。