次の文で示す病証に対する配穴の組合せで最も適切なのはどれか。「50歳の女性。3週間前に旅行で歩き過ぎて右殿部から大腿外側部のつっぱり感と痛みを自覚した。足先のしびれ、こむら返り、目の疲れも気になる。舌は淡白、脈は細を認める。」
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
右殿部から大腿外側部のつっぱり感と痛み、足先のしびれ、こむら返りは坐骨神経痛様の症状であり、歩き過ぎによる肝血不足・肝筋失養と捉えられる。目の疲れ、舌淡白、脈細は肝血虚の所見であり、肝兪は肝の機能を調整し、足臨泣は胆経の原穴であり、肝胆の病証に効果的であるため、本病証の肝血虚肝筋失養を改善するのに最も適切である。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。右殿部から大腿外側部のつっぱり感と痛み、足先のしびれ、こむら返り、目の疲れ、舌淡白、脈細は肝血虚による肝筋失養の病証である。肝兪は肝の機能を調整し、足臨泣は胆経の原穴で肝胆の疎通を促進するため、肝血虚の改善に最も適している。
- 2. 腎兪は腎の機能を調整し、束骨は膀胱経の兪土穴で、主に下肢の疼痛や頭痛に用いられる。本症例では腎虚の明確な所見が主ではないため、最も適切とは言えない。 正しくは:腎虚を主徴とする腰痛や足のしびれであれば適切となる場合があるが、本症例では肝血虚の所見がより顕著であるため、肝兪・足臨泣の方が適切。
- 3. 脾兪は脾の機能を調整し、陥谷は胃経の兪土穴である。本症例では脾胃の機能失調を示す消化器症状や全身倦怠感などが主ではないため、不適切である。 正しくは:脾胃虚弱による消化不良、食欲不振、全身倦怠感などがあれば適切となる。
- 4. 膀胱兪は膀胱の機能を調整し、然谷は腎経の滎火穴である。本症例は膀胱や腎の陰虚火旺を示す症状(頻尿、排尿痛、潮熱など)ではないため、不適切である。 正しくは:膀胱湿熱や腎陰虚などの病証に対して選択される。
国試ポイント
肝血虚による坐骨神経痛様症状に対する配穴と、臓腑弁証に基づく適切な経穴選択を理解すること。
混同注意
肝血虚と腎虚の区別。本症例は筋のつっぱり、こむら返り、目の疲れなど肝に属する症状が主である。腎虚であれば腰膝の軟弱、耳鳴りなどが顕著になる。
次に同じ論点が出たら
今後同様の症状が出た場合、身体のつっぱりや痛み、目の症状、脈や舌の所見から肝血虚であるかを判断し、肝に関連する経穴(肝兪、太衝、足臨泣など)を中心に選穴する。
覚え方
今後同様の症状が出た場合、身体のつっぱりや痛み、目の症状、脈や舌の所見から肝血虚であるかを判断し、肝に関連する経穴(肝兪、太衝、足臨泣など)を中心に選穴する。
対になる知識
肝血虚と腎虚の区別。本症例は筋のつっぱり、こむら返り、目の疲れなど肝に属する症状が主である。腎虚であれば腰膝の軟弱、耳鳴りなどが顕著になる。
関連知識
肝血虚の症状:目の疲れ、かすみ目、筋のひきつり、こむら返り、爪の乾燥、しびれ、舌淡白、脈細。肝主筋の生理作用。足臨泣は胆経の原穴であり、肝胆の疏泄を調整する。