深部への鍼刺激による延髄への損傷リスクが最も高い経穴はどれか。
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正解は3番
解説
瘂門は後正中線上、第1・第2頸椎棘突起の間、外後頭隆起の下方に位置する。解剖学的に延髄の直下に位置するため、深部への過剰な鍼刺激(深刺)は延髄を直接損傷する危険性が非常に高い。
選択肢ごとの解説
- 1. 翳風は耳垂後方、乳様突起と下顎枝の間にある。深刺による危険性は顔面神経や内頚動脈・内頚静脈の損傷である。
- 2. 風池は胸鎖乳突筋と僧帽筋の間、後頭骨の下縁にあり、深刺による主なリスクは椎骨動脈や脊髄の損傷、あるいは小脳の損傷などである。
- 3. 正解。瘂門は後正中線上、第1・第2頸椎棘突起の間、外後頭隆起の下方に位置する。解剖学的に延髄の直下に位置するため、深部への過剰な鍼刺激(深刺)は延髄を直接損傷する危険性が非常に高い。
- 4. 脳戸は後頭部で外後頭隆起の上方にあり、頭蓋骨を貫通して脳実質(大脳・小脳など)を損傷するリスクがあるが、延髄直下ではない。
国試ポイント
頭頸部の経穴における刺鍼事故のリスクを問う問題。「瘂門=延髄損傷」の組み合わせは国家試験の定番である。
覚え方
アー(瘂門)と叫んで延髄やられる。
対になる知識
後正中線上にある頭項部の経穴として、後髪際の中央から1寸に位置する風府と、後髪際の中央から0.5寸に位置する瘂門がある。風府も延髄に近いが、瘂門はより下方に位置し、深刺すると延髄を直接損傷する危険性が極めて高い重要経穴である。
関連知識
鍼灸実技において解剖学的危険部位の把握は極めて重要である。胸背部の経穴(身柱など)では気胸、腹部の経穴(巨闕など)では内臓損傷、頭項部の経穴(瘂門など)では延髄損傷など、部位ごとのリスクを常に念頭に置いて施術を行う必要がある。