汗と脈状の組合せで正しいのはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
手足心汗(しゅそくしんかん)は、手掌、足底、胸部中央に限定して発汗する病態であり、陰虚による虚熱(潮熱、五心煩熱など)の兆候として細脈を伴うことが多い。陰液が不足し、相対的に陽が亢進することで熱が体表に現れ、汗となり、また陰虚による血脈の充盈不足が細脈として現れるため、この組合せは理にかなっている。
選択肢ごとの解説
- 1. 無汗は表実寒証や熱盛を伴うもの、または陰液枯渇によるものがあるが、䈷脈(さくみゃく)は陽熱亢盛、実証でみられる。無汗の状態で熱盛の䈷脈を伴うことはあるが、表実寒証の無汗では緊脈や浮緊脈、陰液枯渇では虚脈や沈細数脈が一般的で、この組合せは典型的なものではない。 正しくは:無汗緊脈(表実寒証)または無汗沈細数脈(陰液枯渇)
- 2. 戦汗(せんかん)は病の終末期、あるいは正気と邪気の激しい攻防時にみられ、通常は予後不良の兆候であり、熱邪が盛んか、虚脱状態を示す。結脈(けつみゃく)は遅く不規則な脈で、陰盛、血瘀、痰飲、心気不足でみられる。戦汗時に熱盛であれば数脈、虚脱であれば微脈などが多く、結脈を伴うことは稀である。 正しくは:戦汗促脈(熱盛)または戦汗微脈(虚脱)
- 3. 大汗は陽虚による固摂不全や熱邪による津液の大量消耗でみられる。滑脈は、コロコロと滑らかな脈で、痰飲、食滞、実熱、妊娠などでみられ、いずれも実証または津液が滞っている状態を示す。大汗が熱盛による場合は洪脈や数脈を伴うことが多く、陽虚による場合は虚脈や微脈を伴う。滑脈を伴うことは通常ない。 正しくは:大汗洪脈(熱盛)または大汗虚脈(陽虚)
- 4. 正解。手足心汗は陰虚火旺の症状であり、陰液不足による虚熱が五心(手掌、足底、胸中)に現れる。細脈もまた陰血不足や気血両虚でみられる。この組合せは、陰虚による虚熱と血脈の充盈不足という病理に基づき、中医学の理論と合致しており正しい。
国試ポイント
中医学における発汗と脈状の組合せについて、それぞれの生理病理的意義を理解し、典型的な病態と関連付けることが重要。
混同注意
自汗、盗汗、戦汗、大汗などの発汗の種類と、それぞれの病態や脈状との関連性を混同しやすい。特に、実証と虚証の発汗を区別する。
次に同じ論点が出たら
発汗の種類と発汗部位、そして全身症状と脈状を結びつけて判断する。虚実、寒熱、陰陽のいずれの病態に属するかを考慮する。
覚え方
発汗の種類と発汗部位、そして全身症状と脈状を結びつけて判断する。虚実、寒熱、陰陽のいずれの病態に属するかを考慮する。
対になる知識
自汗、盗汗、戦汗、大汗などの発汗の種類と、それぞれの病態や脈状との関連性を混同しやすい。特に、実証と虚証の発汗を区別する。
関連知識
自汗は気虚、盗汗は陰虚。戦汗は熱と正気の激しい攻防。大汗は陽虚または熱盛。これらの発汗と脈状(虚脈、促脈、洪脈など)の関連性をセットで覚える。