慢性的なめまい、頭痛、眼の充血、のぼせ、腰部の疲労感があり、脈に弦細数がみられる患者に対する適切な治療原則はどれか。
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正解は1番
解説
本症例は、肝腎陰虚(虚証)を背景に肝陽亢進(実証)が引き起こされている「肝腎陰虚・肝陽上亢」の病態であり、虚実が混在する虚実錯雑証である。したがって、不足している正気を補いながら亢進した邪気を抑える「補虚瀉実(扶正去邪)」が適切な治療原則となる。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。本症例は、肝腎陰虚(虚証)を背景に肝陽亢進(実証)が引き起こされている「肝腎陰虚・肝陽上亢」の病態であり、虚実が混在する虚実錯雑証である。したがって、不足している正気を補いながら亢進した邪気を抑える「補虚瀉実(扶正去邪)」が適切な治療原則となる。
- 2. これは地域性や気候風土、環境の違いに応じて治療法を選択する原則であり、病態の虚実に対する治療原則ではない。
- 3. これは激しい痛みや大出血など緊急性の高い症状に対してまず対症療法を行う原則である。本問のような慢性的な虚実錯雑病態に対する根本治療原則とは異なる。
- 4. これは病気の根本原因をじっくり治療する原則を示すが、実邪と虚証が同時に存在する本病態では補虚と瀉実を同時に行う必要がある。
国試ポイント
肝陽亢進と肝腎陰虚が合併した「虚実錯雑」の病態を見抜き、治療原則として「補虚瀉実(扶正去邪)」を選択できるかが問われる。
覚え方
虚と実が両方ある病態(虚実錯雑) ⇄ 「補虚瀉実(または扶正去邪)」
対になる知識
補虚瀉実は虚実挟雑の病態に対して正気を補い邪気を除く治療原則であり、実邪が盛んなときに行う瀉実や、緊急症状に対する急則治標、根本原因を治す緩則治本、地域特性に応じる因地制宜などと対比される重要な治法である。
関連知識
肝腎陰虚により水不涵木(水が木を養えない)となり、肝陽が上亢して頭痛や眩暈を引き起こす。このような病態では、滋陰して肝を養うとともに、亢進した陽気を鎮める治療が必要となる。