「40歳の女性。仕事でパソコン作業が多く、午後から締め付けられるような両側性の頭痛を発症する。頭痛は非拍動性で悪心・嘔吐はない。飲酒で増悪しない。」 考えられる疾患はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
緊張型頭痛は、頭全体が締め付けられるような非拍動性の痛みが特徴で、身体的・精神的ストレスによって悪化することが多く、日常生活に支障をきたさない程度のことが多い。問題文の「頭全体が締め付けられる」「ズキズキしない」「ストレスで悪化」という記載は、緊張型頭痛の典型的な症状と合致する。
選択肢ごとの解説
- 1. 片頭痛は、通常、拍動性の頭痛であり、中等度から重度の痛みで、悪心、嘔吐、光過敏、音過敏を伴うことが多い。問題文の「ズキズキしない」という記載と矛盾する。 正しくは:片頭痛であれば、「ズキズキするような痛み」「吐き気を伴う」などの記載があるはずである。
- 2. 群発頭痛は、目の奥の激しい痛みで、同側の結膜充血、流涙、鼻閉、鼻漏、眼瞼下垂、顔面発汗などの自律神経症状を伴う。また、短期間に集中して群発する特徴がある。問題文の症状とは大きく異なる。 正しくは:群発頭痛であれば、「目の奥がえぐられるような激しい痛み」「目の充血や涙が出る」などの記載があるはずである。
- 3. 正解。緊張型頭痛は、頭全体が締め付けられるような、非拍動性の軽度から中等度の頭痛が特徴である。身体的・精神的ストレスにより悪化し、悪心や光過敏・音過敏は伴わないか、伴ってもいずれか一方のみである。問題文の「頭全体が締め付けられる」「ズキズキしない」「ストレスで悪化」という症状に合致する。
- 4. 三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)には、群発頭痛、発作性片側頭痛、持続性片側頭痛などが含まれるが、これらは通常、片側性で激しい痛み、および同側の自律神経症状を伴う。問題文の「頭全体が締め付けられる」「ズキズキしない」という記載とは異なる。 正しくは:三叉神経・自律神経性頭痛であれば、「片側の激しい痛み」「眼瞼下垂や鼻水などの自律神経症状を伴う」などの記載があるはずである。
国試ポイント
頭痛の国際分類(ICHD-3)における一次性頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛、その他の三叉神経・自律神経性頭痛など)の主要な特徴と鑑別点を理解すること。特に、痛みの性質、部位、随伴症状、持続時間、誘因が重要である。
混同注意
片頭痛と緊張型頭痛は混同されやすいが、片頭痛は拍動性で中等度から重度の痛み、悪心・嘔吐、光・音過敏を伴うことが多く、日常生活に支障をきたす。緊張型頭痛は非拍動性で軽度から中等度の痛みであり、悪心や光・音過敏を伴わないか、伴ってもいずれか一方のみである点で区別される。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出た場合、「痛みの性質(拍動性か非拍動性か)」「痛みの部位(片側か両側・頭全体か)」「随伴症状(悪心、嘔吐、光・音過敏、眼瞼下垂など)」「重症度(日常生活への影響)」の4点に注目して判断する。
覚え方
次に同様の論点が出た場合、「痛みの性質(拍動性か非拍動性か)」「痛みの部位(片側か両側・頭全体か)」「随伴症状(悪心、嘔吐、光・音過敏、眼瞼下垂など)」「重症度(日常生活への影響)」の4点に注目して判断する。
対になる知識
片頭痛と緊張型頭痛は混同されやすいが、片頭痛は拍動性で中等度から重度の痛み、悪心・嘔吐、光・音過敏を伴うことが多く、日常生活に支障をきたす。緊張型頭痛は非拍動性で軽度から中等度の痛みであり、悪心や光・音過敏を伴わないか、伴ってもいずれか一方のみである点で区別される。
関連知識
一次性頭痛の診断には、患者の問診が最も重要である。二次性頭痛(脳腫瘍、くも膜下出血などによる頭痛)との鑑別も極めて重要であり、突然発症の激しい頭痛(thunderclap headache)や神経学的異常所見を伴う場合は、緊急での精査が必要となる。