長時間のパソコン作業による眼精疲労および頸肩腕部の鈍痛としびれがあり、筋力・知覚異常、頸部運動制限、Spurlingテスト、Roosテストがすべて陰性である症例で最も疑われるのはどれか。
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正解は1番
解説
長時間の情報機器(ビジュアル・ディスプレイ・ターミナル)作業により、眼精疲労、筋骨格系症状、精神神経症状を呈する疾患群をVDT症候群という。神経根症状や胸郭出口症候群の誘発テスト(Spurlingテスト、Roosテスト)がすべて陰性であることから、器質的神経障害ではなく、作業環境に起因する本症候群が最も適切である。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。長時間の情報機器(ビジュアル・ディスプレイ・ターミナル)作業により、眼精疲労、筋骨格系症状、精神神経症状を呈する疾患群をVDT症候群という。神経根症状や胸郭出口症候群の誘発テスト(Spurlingテスト、Roosテスト)がすべて陰性であることから、器質的神経障害ではなく、作業環境に起因する本症候群が最も適切である。
- 2. 手根管症候群は、正中神経領域のしびれや疼痛、母指球筋の萎縮を特徴とするが、頸肩部の鈍痛や長時間のPC作業全体を説明する疾患としては不適切である。
- 3. 頚部脊柱管狭窄症では、頸部痛や上肢のしびれだけでなく、歩行障害や手指の巧緻運動障害、腱反射の異常などを伴うことが多い。
- 4. 上腕骨外側上顆炎(テニス肘)は、肘の外側の痛みが主症状であり、手関節伸筋群の使いすぎによる局所症状であるため当てはまらない。
国試ポイント
誘発テスト(SpurlingやRoos)が陰性である点から、器質的な神経根障害や胸郭出口症候群を除外し、作業環境に起因するVDT症候群を選択できるかが問われる。
覚え方
PC陰性=ビ(V)ー(D)ディ(T)
対になる知識
頸肩腕部の症状の鑑別において、Spurlingテストは頸椎神経根症の検出に用いられ陽性となる。これに対し、Roosテストは胸郭出口症候群の検査として腕を挙上した状態で手指の開閉を繰り返させることで、神経や血管の圧迫を確認する。
関連知識
VDT症候群は、パソコンなどのディスプレイ端末を使用した長時間の作業によって、眼精疲労、頸肩腕部の鈍痛やしびれ、さらには精神神経症状を呈する現代病である。予防には、作業姿勢の改善、こまめな休憩の確保、ディスプレイ環境の適切な調整が不可欠である。