視覚伝導路について正しい記述はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
正解は3番
解説
網膜の鼻側半分からの視神経線維は視交叉で反対側に交叉し、耳側半分からの線維は同側を上行する。この解剖学的構造により、両眼の視野の左側半分に関する情報はすべて右側の視覚中枢へと集約されて処理されることになる。視覚路における左右の交差の仕組みを示す重要な所見である。
選択肢ごとの解説
- 1. 下丘は聴覚情報の反射中枢である。視覚情報の反射中枢は中脳にある上丘であり、瞳孔反射や眼球運動などの不随意運動に関与している。
- 2. 外側膝状体は視覚伝導路の中継核である。聴覚の刺激情報は外側膝状体ではなく、視床の後部に位置する内側膝状体をとおって聴覚野へ伝達される。
- 3. 正解。網膜の鼻側半分からの視神経線維は視交叉で反対側に交叉し、耳側半分からの線維は同側を上行する。この解剖学的構造により、両眼の視野の左側半分に関する情報はすべて右側の視覚中枢へと集約されて処理されることになる。視覚路における左右の交差の仕組みを示す重要な所見である。
- 4. 一次視覚野は側頭葉ではなく、大脳の後端に位置する後頭葉の鳥距溝周辺(ブロードマンの脳地図17野)に存在している。
国試ポイント
視野と左右の大脳半球の対応関係(左視野=右脳、右視野=左脳)や、視交叉での線維の交叉様式(鼻側網膜の線維が交叉する)は国家試験の定番である。
覚え方
「外・視(がいし)」「内・聴(ないちょう)」:外側膝状体は視覚、内側膝状体は聴覚の中継核。
対になる知識
視覚伝導路における情報の左右分配を対比して覚える。視野の左側半からの情報は右脳(右側一次視覚野)へ送られ、反対に視野の右側半からの情報は左脳(左側一次視覚野)へ送られる。また、網膜からの線維は、鼻側半網膜由来の線維が視交叉で対側へ交叉し、耳側半網膜由来の線維は同側をそのまま走行するという対の構造をなしている。
関連知識
視覚情報は、網膜から視神経、視交叉、視索を経て外側膝状体に達し、そこから視放射を経て後頭葉の視覚野へと伝えられる。また、視索の一部の線維は外側膝状体をバイパスして中脳の上丘に入り、眼球運動などの視覚性反射に関与する。