次の文で示す症例の罹患筋として最も適切なのはどれか。「45歳の女性。半年前から右手の母指・示指掌側にしびれがあり、母指球の萎縮と祈祷師の手を認める。」
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
問題文の「右手の母指・示指掌側のしびれ」、「母指球の萎縮」、「祈祷師の手」は正中神経麻痺の典型的な症状である。正中神経は上腕骨内側上顆と尺骨頭の間を通り、円回内筋の2つの頭の間(円回内筋症候群)や手根管内(手根管症候群)で絞扼されやすい。本症例では絞扼部位は明記されていないが、円回内筋は正中神経が支配する代表的な筋であり、その間隙で絞扼されることが多いため、罹患筋として最も適切である。
選択肢ごとの解説
- 1. 斜角筋は腕神経叢の絞扼部位であり、胸郭出口症候群に関与するが、正中神経麻痺の直接的な原因筋ではない。 正しくは:胸郭出口症候群の関与筋である。
- 2. 小胸筋は腕神経叢の絞扼部位となり、胸郭出口症候群に関与するが、正中神経麻痺の直接的な原因筋ではない。 正しくは:胸郭出口症候群の関与筋である。
- 3. 正解。円回内筋は正中神経支配であり、その2つの頭の間で正中神経が絞扼されることで回内筋症候群を引き起こす。問題文の症状は正中神経麻痺を示唆するため、罹患筋として最も適切である。
- 4. 尺側手根屈筋は尺骨神経支配である。問題文の症状は正中神経麻痺であり、尺骨神経麻痺とは異なる。 正しくは:尺骨神経麻痺と関連する筋である。
国試ポイント
正中神経麻痺の症状と、正中神経が絞扼されやすい部位および関連筋を理解する。
混同注意
正中神経麻痺と尺骨神経麻痺・橈骨神経麻痺の鑑別。特に「祈祷師の手」は正中神経麻痺で、尺骨神経麻痺の「鷲手」と混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
同様の症例が出題された場合、症状から罹患神経を特定し、その神経が絞扼されやすい解剖学的部位や関連筋を判断する。
覚え方
同様の症例が出題された場合、症状から罹患神経を特定し、その神経が絞扼されやすい解剖学的部位や関連筋を判断する。
対になる知識
正中神経麻痺と尺骨神経麻痺・橈骨神経麻痺の鑑別。特に「祈祷師の手」は正中神経麻痺で、尺骨神経麻痺の「鷲手」と混同しやすい。
関連知識
手根管症候群は正中神経が手根管内で絞扼される病態。回内筋症候群は正中神経が円回内筋を貫通する部位で絞扼される病態。