次の症例の経脈病証はどれか。「25歳の女性。先週から腰痛があり、うつむきや仰向けができない。季肋部の腫れや下腹部膨満感もある。咽喉の乾きや下痢がある。顔色はすすけて青黒い。」
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
症例の「腰痛、うつむきや仰向けができない」は足の厥陰経が腰部を巡る経路と一致し、気滞による季肋部腫れ、下腹部膨満感も肝の疏泄機能失調を示唆。咽喉の乾きは肝鬱化火、下痢は肝脾不和、顔色のすすけた青黒いのは肝鬱血瘀または肝腎陰虚の徴候であり、これらすべてが足の厥陰経病証の特徴と合致する。
選択肢ごとの解説
- 1. 足の少陰腎経病証の腰痛は、腎虚によるだるさや重さが主で、この症例のようなうつむきや仰向けができないほどの可動域制限や、季肋部の腫れ、下腹部膨満感は典型的ではない。 正しくは:腰部のだるさ、浮腫、頻尿、耳鳴り、下肢の冷えなどが主症状であれば足の少陰腎経病証の可能性が高い。
- 2. 正解。症例の「腰痛、うつむきや仰向けができない」は足の厥陰経が腰部を巡る経路と一致し、気滞による季肋部腫れ、下腹部膨満感も肝の疏泄機能失調を示唆。咽喉の乾きは肝鬱化火、下痢は肝脾不和、顔色のすすけた青黒いのは肝鬱血瘀または肝腎陰虚の徴候であり、これらすべてが足の厥陰経病証の特徴と合致する。
- 3. 足の太陽膀胱経病証は、項背部のこわばり、腰背部の痛み(特に伸展時)、後頭部痛などが主で、季肋部の腫れや下腹部膨満感、咽喉の乾き、下痢といった症状とは関連が薄い。 正しくは:後頭部痛、項背部のこわばり、腰背部の痛み(伸展時悪化)などが主症状であれば足の太陽膀胱経病証の可能性が高い。
- 4. 足の少陽胆経病証は、主に側頭部痛、目じりの痛み、耳鳴り、胸脇部の張りや痛み、股関節外側の痛みなどが典型的であり、腰痛や下腹部膨満感、下痢、咽喉の乾きといった症状は主ではない。 正しくは:側頭部痛、胸脇苦満、股関節外側の痛み、口苦などが主症状であれば足の少陽胆経病証の可能性が高い。
国試ポイント
足の厥陰肝経の走行と病証(気滞、血瘀、肝脾不和、肝腎陰虚など)を理解し、典型的な症状を結びつける。
混同注意
足の少陰腎経病証の腰痛は深部で鈍い痛みや腰のだるさを伴うことが多いのに対し、足の厥陰肝経病証の腰痛は気の滞りや血瘀によるものが多く、可動域制限を伴いやすい。
次に同じ論点が出たら
腰痛の性質(可動域制限の有無)、季肋部の膨満感、下腹部の症状、顔色、さらに精神的な症状(イライラなど)の有無を総合的に判断する。
覚え方
腰痛の性質(可動域制限の有無)、季肋部の膨満感、下腹部の症状、顔色、さらに精神的な症状(イライラなど)の有無を総合的に判断する。
対になる知識
足の少陰腎経病証の腰痛は深部で鈍い痛みや腰のだるさを伴うことが多いのに対し、足の厥陰肝経病証の腰痛は気の滞りや血瘀によるものが多く、可動域制限を伴いやすい。
関連知識
足の厥陰肝経は足の親指から上行し、下肢内側、陰部、季肋部、眼部、頭頂部に分布する。病証では肝気鬱結、肝火上炎、肝血虚、肝腎陰虚などの病態が関連する。