次の文で示す症例でみられるのはどれか。「70歳の女性。数年前から動作緩慢になり、現在は丸薬丸め運動も出現してきた。」
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
パーキンソン病の主要な運動症状である固縮は、他動運動時に抵抗が間欠的に緩解と増強を繰り返すことで、あたかも歯車を回すような感触が得られます。これは、上位運動ニューロンの障害による錐体外路症状の一部であり、本症例の「動作緩慢」や「丸薬丸め運動」といった症状と合わせてパーキンソン病を示唆します。
選択肢ごとの解説
- 1. 無汗症は、パーキンソン病の非運動症状としてみられることがありますが、主要な特徴的な運動所見ではありません。また、本症例の記載から直接的に無汗症を連想する所見はありません。 正しくは:パーキンソン病では自律神経症状として発汗異常(多汗症または無汗症)が見られることがあります。
- 2. 正解。歯車現象は、パーキンソン病の代表的な所見である固縮の一種です。他動運動時に抵抗が間欠的に緩解と増強を繰り返し、歯車を回すような感触があるもので、本症例の「動作緩慢」や「丸薬丸め運動」といったパーキンソン病を強く示唆する症状と合致します。
- 3. ガワーズ徴候は、筋ジストロフィー症などの近位筋力低下を示す疾患でみられる特徴的な立ち上がり方(自分の膝や太ももを使いながら体を持ち上げて立ち上がる)です。パーキンソン病では通常みられません。 正しくは:ガワーズ徴候はデュシェンヌ型筋ジストロフィーなどに特徴的な所見です。
- 4. ホフマン反射陽性は、上位運動ニューロン障害による錐体路徴候の一つで、中枢神経系の障害を示唆します。パーキンソン病は錐体外路系の疾患であり、通常、ホフマン反射は陰性です。 正しくは:ホフマン反射陽性は、脊髄疾患や脳卒中など、上位運動ニューロンの障害でみられる錐体路徴候です。
国試ポイント
パーキンソン病の主要症状(運動緩慢、振戦、固縮、姿勢反射障害)と、それぞれの特徴的な所見を覚えることが重要です。特に固縮の歯車現象と鉛管現象の鑑別も押さえておきましょう。
混同注意
歯車現象と鉛管現象(いずれも固縮の形態)や、錐体路徴候(バビンスキー反射など)との区別が重要です。歯車現象は振戦と固縮の合併によって生じる現象です。
次に同じ論点が出たら
「動作緩慢」「安静時振戦(丸薬丸め運動)」「固縮」「姿勢反射障害」の4大症状のいずれかが示されていれば、パーキンソン病を疑い、それぞれの所見が具体的に何を示すのかを判断します。
覚え方
「動作緩慢」「安静時振戦(丸薬丸め運動)」「固縮」「姿勢反射障害」の4大症状のいずれかが示されていれば、パーキンソン病を疑い、それぞれの所見が具体的に何を示すのかを判断します。
対になる知識
歯車現象と鉛管現象(いずれも固縮の形態)や、錐体路徴候(バビンスキー反射など)との区別が重要です。歯車現象は振戦と固縮の合併によって生じる現象です。
関連知識
パーキンソン病のその他の症状として、安静時振戦、姿勢反射障害、仮面様顔貌、小刻み歩行、すくみ足などがあります。非運動症状としては、嗅覚障害、便秘、睡眠障害、うつ病などがあります。レビー小体型認知症との関連も重要です。