末梢神経麻痺によって鷲手(かぎづめ手)を引き起こす神経はどれか。
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正解は4番
解説
鷲手(かぎづめ手)は、尺骨神経の麻痺により生じる特徴的な手部変形である。尺骨神経が支配する虫様筋(内側)や骨間筋が麻痺するため、中手指節関節(MP関節)の屈曲と指節間関節(IP関節)の伸展を行う内在筋が働かなくなる。その結果、拮抗筋である指伸筋の作用が相対的に優位となり、MP関節の過伸展とIP関節の屈曲位を呈するようになる。
選択肢ごとの解説
- 1. これは橈骨神経麻痺の説明。橈骨神経麻痺では手関節の背屈障害による「下垂手」が生じる。
- 2. これは腋窩神経麻痺の説明。腋窩神経麻痺では三角筋の麻痺により肩関節の外転障害が生じる。
- 3. これは正中神経麻痺の説明。正中神経麻痺では母指球筋の萎縮による「猿手」が生じる。
- 4. 正解。鷲手(かぎづめ手)は、尺骨神経の麻痺により生じる特徴的な手部変形である。尺骨神経が支配する虫様筋(内側)や骨間筋が麻痺するため、中手指節関節(MP関節)の屈曲と指節間関節(IP関節)の伸展を行う内在筋が働かなくなる。その結果、拮抗筋である指伸筋の作用が相対的に優位となり、MP関節の過伸展とIP関節の屈曲位を呈するようになる。
国試ポイント
主要な上肢末梢神経麻痺(尺骨神経=鷲手、正中神経=猿手、橈骨神経=下垂手)の組み合わせは国家試験の定番である。
覚え方
シャク(尺骨)のワシ(鷲手)、セイ(正中)のサル(猿手)、トウ(橈骨)カス(下垂手)
対になる知識
上肢の主要な末梢神経麻痺による手の変形の対比として、尺骨神経麻痺では第4・5指のMP関節過伸展とPIP・DIP関節屈曲による鷲手が生じ、正中神経麻痺では母指球筋萎縮による猿手が生じ、橈骨神経麻痺では手関節の背屈不能による下垂手が生じる。
関連知識
尺骨神経は肘部管や手関節部のギヨン管(尺骨神経管)において圧迫や外傷を受けやすい。障害されると、小指および環指尺側の感覚障害に加え、骨間筋や虫様筋の麻痺による手の内在筋萎縮が引き起こされる。