鍼療法の禁忌はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
クスマウル呼吸を伴う意識障害は、代謝性アシドーシスなど重篤な全身状態の悪化を示唆しており、速やかな現代医学的処置が必要な緊急状態である。このような状態での鍼療法は適切な診断・治療を遅らせる可能性があり、禁忌とされる。
選択肢ごとの解説
- 1. 化学療法に伴う吐き気は、鍼灸が緩和ケアの一環として症状緩和に有効である可能性があり、禁忌ではない。国際的にもNausea and Vomiting (NV)に対する鍼治療の有効性は認識されている。
- 2. 悪性腫瘍に伴う痛みは、緩和ケアの一環として鍼灸が痛みの軽減に有効である可能性がある。禁忌ではない。ただし、痛みの原因が鍼灸の適応外の緊急性がある場合は適応外となる。
- 3. つわり(妊娠悪阻)は、鍼灸が症状緩和に有効である可能性があり、禁忌ではない。特に手首のP6(内関)への刺激は有効性が報告されている。
- 4. 正解。クスマウル呼吸を伴う意識障害は、糖尿病性ケトアシドーシスなどの重篤な代謝性アシドーシスを示唆し、生命に関わる緊急状態である。直ちに現代医学的治療が必要であり、鍼療法は禁忌である。
国試ポイント
鍼灸治療の禁忌症例を正しく理解し、治療適応外の状態を判断できる能力。特に緊急性の高い病態や、現代医学的治療が優先されるべき状態の判断。
混同注意
鍼灸が適応となる症状の緩和と、基礎疾患の緊急性。例えば、悪性腫瘍に伴う痛みや化学療法に伴う吐き気は鍼灸が症状緩和に有効な場合があるが、緊急性の高い病態は適応外となる。
次に同じ論点が出たら
患者の病態が緊急性を要するか、現代医学的診断・治療が優先されるべき状態であるかを判断基準とする。
覚え方
患者の病態が緊急性を要するか、現代医学的診断・治療が優先されるべき状態であるかを判断基準とする。
対になる知識
鍼灸が適応となる症状の緩和と、基礎疾患の緊急性。例えば、悪性腫瘍に伴う痛みや化学療法に伴う吐き気は鍼灸が症状緩和に有効な場合があるが、緊急性の高い病態は適応外となる。
関連知識
鍼灸治療の禁忌には、急性腹症、急性感染症、重篤な心疾患、脳血管障害の急性期、血友病、精神疾患の急性期など、現代医学的治療が優先されるべき状態や、鍼刺激が病態を悪化させる可能性のある状態が含まれる。