鍼刺激による発汗に関与し、エクリン腺に分布する受容体で最も適切なのはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
発汗には交感神経が関与しますが、汗腺を支配する交感神経線維の末端からはアセチルコリンが放出されます。このアセチルコリンがエクリン腺の細胞膜上に存在するムスカリン受容体に結合することで、発汗が促進されます。鍼刺激はこの経路を介して発汗に影響を与えます。
選択肢ごとの解説
- 1. α受容体は主に交感神経の節後線維から放出されるノルアドレナリンが結合する受容体であり、血管収縮や括約筋収縮などに関与しますが、エクリン腺の発汗には直接関与しません。 正しくは:エクリン腺の発汗にはムスカリン受容体が関与します。
- 2. β受容体も主に交感神経の節後線維から放出されるノルアドレナリンが結合する受容体であり、心拍数増加、気管支拡張などに関与しますが、エクリン腺の発汗には直接関与しません。 正しくは:エクリン腺の発汗にはムスカリン受容体が関与します。
- 3. ニコチン受容体は自律神経節の節後ニューロンの細胞膜、および骨格筋の神経筋接合部に存在するアセチルコリン受容体です。エクリン腺の細胞膜には分布していません。 正しくは:エクリン腺にはムスカリン受容体が分布します。
- 4. 正解。エクリン腺は交感神経によって支配されますが、その節後線維の末端からはアセチルコリンが放出され、汗腺細胞膜のムスカリン受容体に結合することで発汗が促進されます。したがって、ムスカリン受容体が最も適切です。
国試ポイント
発汗に関わる神経伝達物質とその受容体の種類を理解することが重要です。
混同注意
自律神経の節前線維と節後線維、およびそれぞれの伝達物質と受容体の組み合わせを混同しやすいです。特に交感神経の末梢ではノルアドレナリンが一般的ですが、汗腺支配ではアセチルコリンである点が重要です。
次に同じ論点が出たら
鍼刺激による生体反応に関する問題で、特定の器官の受容体について問われた場合、その器官を支配する自律神経の種類、放出される神経伝達物質、そしてそれに対応する受容体の組み合わせを確認して判断します。
覚え方
鍼刺激による生体反応に関する問題で、特定の器官の受容体について問われた場合、その器官を支配する自律神経の種類、放出される神経伝達物質、そしてそれに対応する受容体の組み合わせを確認して判断します。
対になる知識
自律神経の節前線維と節後線維、およびそれぞれの伝達物質と受容体の組み合わせを混同しやすいです。特に交感神経の末梢ではノルアドレナリンが一般的ですが、汗腺支配ではアセチルコリンである点が重要です。
関連知識
ムスカリン受容体は副交感神経節後線維の標的器官にも分布しており、心拍数低下、瞳孔縮小、消化管運動亢進など様々な作用を仲介します。アセチルコリンはコリン作動性神経伝達物質として、ムスカリン受容体以外にニコチン受容体にも作用します。