鍼刺激による皮膚の血流増加に関係するのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
鍼刺激は軸索反射を介して局所の血管拡張を引き起こします。この過程において、侵害受容器のC線維が刺激されると、サブスタンスPやCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)などの神経ペプチドが放出され、血管内皮細胞からのNO(一酸化窒素)産生を促進します。NOは血管平滑筋を弛緩させ、血流増加に寄与します。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。NO(一酸化窒素)は血管内皮細胞から産生され、血管平滑筋を弛緩させる作用を持つため、鍼刺激による局所の血流増加に深く関与します。これは軸索反射を介した血管拡張反応の重要なメディエーターです。
- 2. セロトニン(5-HT)は、血管平滑筋への作用は複雑で、血管収縮作用と血管拡張作用の両方を持ちますが、一般的には出血時の止血や炎症反応に関与することが多く、鍼刺激による『皮膚の血流増加』の主要な原因物質とは言えません。 正しくは:セロトニンは、血管収縮作用を持つ場合もあり、鍼刺激による皮膚の血流増加の主要な因子ではありません。
- 3. アンジオテンシンは主にレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系を構成し、血管収縮作用、血圧上昇作用、アルドステロン分泌促進作用を持つため、鍼刺激による『皮膚の血流増加』とは逆の作用を示します。 正しくは:アンジオテンシンは血管収縮作用を持ち、血流を減少させます。
- 4. ノルアドレナリンは交感神経から分泌される神経伝達物質であり、α1受容体を介して血管収縮作用をもたらし、血圧を上昇させます。鍼刺激による『皮膚の血流増加』とは逆の作用を示します。 正しくは:ノルアドレナリンは血管収縮作用を持ち、血流を減少させます。
国試ポイント
鍼刺激による血流増加のメカニズム、特にNOの関与と軸索反射の役割を理解することが重要です。
混同注意
NOは血管拡張作用を持つ一方で、ノルアドレナリンやアンジオテンシンは血管収縮作用を持つため、作用が逆であることを明確に区別して覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
鍼刺激による血流増加を問う問題が出た場合、血管拡張作用を持つ内因性物質、特にNOや神経ペプチドが選択肢にあるかを確認します。同時に、血管収縮作用を持つ物質(ノルアドレナリン、アンジオテンシンなど)が誤りの選択肢として含まれていないかを判断材料とします。
覚え方
鍼刺激による血流増加を問う問題が出た場合、血管拡張作用を持つ内因性物質、特にNOや神経ペプチドが選択肢にあるかを確認します。同時に、血管収縮作用を持つ物質(ノルアドレナリン、アンジオテンシンなど)が誤りの選択肢として含まれていないかを判断材料とします。
対になる知識
NOは血管拡張作用を持つ一方で、ノルアドレナリンやアンジオテンシンは血管収縮作用を持つため、作用が逆であることを明確に区別して覚える必要があります。
関連知識
鍼刺激による血流増加には、NOの他にヒスタミン、プロスタグランジン、サブスタンスP、CGRPなども関与します。これらの物質がそれぞれ異なる経路で血管拡張に関与することをまとめて理解しておくと良いでしょう。