健康な成人の標準的な立位姿勢における重心の位置はどれか。
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正解は3番
解説
健康な成人がまっすぐ立った際(正常立位姿勢)の体の重心は、身体下端から重心線に沿って約55%(上方から約45%)の高さに位置し、解剖学的には第2仙椎の少し前方、および臍のわずかに下方に相当する。これは全身の質量中心として、二足直立歩行時のバランス制御の基準となる重要な位置である。
選択肢ごとの解説
- 1. 第12胸椎のやや後方は、胸腰移行部付近の位置であり、成人の重心位置を示すものではない。
- 2. 第1腰椎のやや前方は、上腹部や腎臓・膵臓などの実質臓器が存在する高さであり、全身の重心位置としては高すぎる。
- 3. 正解。健康な成人がまっすぐ立った際(正常立位姿勢)の体の重心は、身体下端から重心線に沿って約55%(上方から約45%)の高さに位置し、解剖学的には第2仙椎の少し前方、および臍のわずかに下方に相当する。これは全身の質量中心として、二足直立歩行時のバランス制御の基準となる重要な位置である。
- 4. 第5腰椎のやや後方は、腰椎の前弯や骨盤の傾斜に関わる解剖学的ランドマークであるが、全身の重心位置そのものではない。
国試ポイント
成人正常立位姿勢における重心の解剖学的位置(第2仙椎のやや前方、臍のわずかに下方、全高の約55%)は、リハビリテーション医学や運動学の基礎として頻出する。
覚え方
重心は「2せん(第2仙椎)の前にぽん(前方)」と覚える。
対になる知識
健康な成人の標準的な立位姿勢において、全身の重力が集中する重心の位置は、解剖学的に第2仙椎のやや前方にあるとされる。これに対して、身体の安定性を保つために足底が地面と接する範囲を支持基底面と呼び、この支持基底面の広さや位置関係が立位バランスの安定性を決定づける重要な要素となるため、重心の位置と支持基底面の概念は常にセットで理解する必要がある。
関連知識
立位姿勢における身体の安定性は、重心位置が支持基底面の中央にあるほど高くなり、支持基底面から外れると転倒のリスクが増大する。臨床や研究の場では、重心動揺計を用いて支持基底面内における重心の微細な変動を測定し、平衡機能や前庭器官、固有受容感覚の障害を評価する。高齢者の転倒予防では、この重心動揺の拡大傾向を早期に把握し、バランス訓練を行うことが重要である。