肘部管症候群における尺骨神経の絞扼部に対する刺鍼部位として、小指側にしびれを自覚する場合に適当な経穴の組み合わせはどれか。
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正解は1番
解説
肘部管症候群は、上腕骨内側上顆と肘頭の間にある肘部管において尺骨神経が絞扼される疾患である。少海は肘関節の内側に位置し、神門は手関節の尺側に位置するため、この間を結ぶ経路は前腕尺側の尺骨神経およびその皮枝の走行と一致する。したがって、小指側のしびれを呈する肘部管症候群に対する局所治療の刺鍼部位として、少海と神門の間は解剖学的に非常に妥当である。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。肘部管症候群は、上腕骨内側上顆と肘頭の間にある肘部管において尺骨神経が絞扼される疾患である。少海は肘関節の内側に位置し、神門は手関節の尺側に位置するため、この間を結ぶ経路は前腕尺側の尺骨神経およびその皮枝の走行と一致する。したがって、小指側のしびれを呈する肘部管症候群に対する局所治療の刺鍼部位として、少海と神門の間は解剖学的に非常に妥当である。
- 2. これは前腕伸側の橈骨神経および後骨間神経の走行部位。本問の尺骨神経絞扼による小指側の症状に対する適切な刺鍼部位ではない。
- 3. これは前腕橈側の肺経の走行部位。本問の尺骨神経障害による小指側のしびれではなく、橈骨神経や正中神経の領域に関係する。
- 4. これは前腕掌側正中の正中神経の走行部位。本問で問われている尺骨神経領域の障害ではなく、手根管症候群などで問題となる領域である。
国試ポイント
末梢神経の障害部位(絞扼部位)と対応する経穴・経絡の位置関係を問う問題が頻出する。正中神経は前腕中央(内関・大陵の深層)、尺骨神経は肘内側(少海)〜小指側(神門)、橈骨神経は外側(曲池・手三里周辺)の走行を確実に結びつけておくこと。
覚え方
しびれの出る側で覚える:橈側=正中神経・肺経・心包経、尺骨側=尺骨神経・心経・小腸経
対になる知識
正中神経は手根管や肘関節の円回内筋の2頭間で絞扼され、母指から中指にかけてのしびれや母指球の萎縮による猿手をきたす。これに対し、尺骨神経は肘部管やギオン管で絞扼され、小指や環指尺側のしびれ、骨間筋や小指球の萎縮による鷲手を引き起こすため、病態と障害神経の対応をしっかりと区別して覚える必要がある。
関連知識
尺骨神経は手部ではギヨン管(尺管)でも絞扼され、小指側の感覚障害や骨間筋の萎縮(鷲手)を引き起こす。少海は手少陰心経の合穴であり、心経の病変や上肢内側の疾患に用いられる。