関節の遊走性の痛みや重だるさを特徴とし、風邪と湿邪が関節に侵入して生じている病証に対する最も適切な治療方針はどれか。
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正解は4番
解説
風湿痺証は、自然界の「風邪」と「湿邪」が感受されて経絡や関節に侵入し、気血の巡りが阻害されることで生じる。風邪は「百病の長」と呼ばれ移動性(遊走性)の痛みを特徴とし、湿邪は重だるさ(重濁性)を引き起こす。したがって、外邪である風と湿を取り除く「祛風除湿(きふじょしつ)」が最も適切な治療方針となる。
選択肢ごとの解説
- 1. 活血化瘀は、血流の滞りである血瘀による固定性の刺痛や暗紫色の舌所見などに対して用いられる治療方針であり、本問の風邪と湿邪による病態には直接適合しない。
- 2. 疏肝理気は、肝の気機調節作用が失調して起こる肝鬱気滞や気滞に対して用いられる治療方針であり、本問の風湿邪による関節痛の治療とは異なる。
- 3. 補気健脾は、脾胃の気が不足して運化機能が低下した気虚や脾虚に対して用いられる治療方針であり、外邪の侵入による遊走性の関節痛に対する主たる治療ではない。
- 4. 正解。風湿痺証は、自然界の「風邪」と「湿邪」が感受されて経絡や関節に侵入し、気血の巡りが阻害されることで生じる。風邪は「百病の長」と呼ばれ移動性(遊走性)の痛みを特徴とし、湿邪は重だるさ(重濁性)を引き起こす。したがって、外邪である風と湿を取り除く「祛風除湿(きふじょしつ)」が最も適切な治療方針となる。
国試ポイント
外邪(風邪・寒邪・湿邪)による痺証(関節痛)の分類と、それぞれの病因に応じた治療原則(祛風除湿、散寒除湿など)の組み合わせが国家試験で頻出である。
覚え方
風=動く(遊走性・行痺) ⇄ 寒=痛む(激痛・痛痺) ⇄ 湿=重い(重濁・着痺)
対になる知識
東洋医学の病証に対する治療方針として、気滞に対しては理気行気の方針がとられ、血瘀に対しては活血化瘀の方針がとられる。また、気虚や血虚に対してはそれぞれ補気や補血の方針が選択されるように、邪気の性質や不足している気血陰陽に応じて適切な治療原則を決定することが重要である。
関連知識
痺証は五体(筋・脈・肉・骨・皮毛)や関節における気血停滞によって起こる。風邪が勝つものを行痺(遊走痛)、寒邪が勝つものを痛痺(劇痛・冷え)、湿邪が勝つものを着痺(重だるさ・固定痛)と呼ぶ。