アルツハイマー病の初期にみられるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
アルツハイマー病は、アミロイドβやタウ蛋白の蓄積により海馬や内嗅皮質など記憶に関わる脳部位が早期から障害されるため、エピソード記憶障害(新しい情報を覚えられない、体験を思い出せないなど)が初期症状として最も特徴的である。これは認知症の診断基準にも含まれる主要な症状である。
選択肢ごとの解説
- 1. 幻視はレビー小体型認知症に特徴的な初期症状であり、アルツハイマー病の初期には通常みられない。アルツハイマー病で幻視が出現するのは病期が進行した場合や合併症によることが多い。 正しくは:レビー小体型認知症の初期にみられる。
- 2. 正解。アルツハイマー病は記憶を司る海馬やその周辺領域の障害が早期から顕著であるため、新しいことを覚えられない、以前の出来事を思い出せないといったエピソード記憶障害が初期症状として最も一般的かつ特徴的である。
- 3. てんかん発作はアルツハイマー病の初期症状としては稀である。てんかん発作は他の脳疾患や進行した認知症の一部でみられることはあるが、アルツハイマー病の初期を特徴づけるものではない。 正しくは:脳血管障害や脳腫瘍、進行した一部の認知症などでみられることがある。
- 4. 反社会的行動は前頭側頭型認知症(特に行動型前頭側頭型認知症)に特徴的な初期症状であり、アルツハイマー病の初期には通常みられない。アルツハイマー病では病状が進行すると、BPSD(行動・心理症状)として興奮や易怒性などが出現することはあるが、初期に反社会性が前面に出ることは稀である。 正しくは:前頭側頭型認知症の初期にみられる。
国試ポイント
アルツハイマー病の初期症状として記憶障害が最も重要であることを覚える。特に、エピソード記憶障害が特徴的である。
混同注意
幻視はレビー小体型認知症の初期に特徴的であり、アルツハイマー病とは異なる。てんかん発作や反社会的行動は、アルツハイマー病の初期症状としては稀であり、他の認知症(前頭側頭型認知症など)や病態でよりみられる。
次に同じ論点が出たら
「初期症状」と問われたら、記憶障害(特にエピソード記憶)が最も早期かつ高頻度で出現する症状であることを優先して判断する。他の選択肢は他のタイプの認知症や後期症状である可能性を考慮する。
覚え方
「初期症状」と問われたら、記憶障害(特にエピソード記憶)が最も早期かつ高頻度で出現する症状であることを優先して判断する。他の選択肢は他のタイプの認知症や後期症状である可能性を考慮する。
対になる知識
幻視はレビー小体型認知症の初期に特徴的であり、アルツハイマー病とは異なる。てんかん発作や反社会的行動は、アルツハイマー病の初期症状としては稀であり、他の認知症(前頭側頭型認知症など)や病態でよりみられる。
関連知識
アルツハイマー病の診断基準(DSM-5など)、認知症の種類ごとの特徴的な初期症状(例:レビー小体型認知症の幻視、前頭側頭型認知症の行動異常、血管性認知症の巣症状)を比較して理解する。