小児で体前屈時に肋骨隆起を認めた場合、疑う疾患はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
側弯症では脊柱のねじれにより、体幹を前屈させた際に左右の肋骨の高さに非対称性が生じ、隆起として観察される(Adamsテスト陽性)。これは、脊柱の側方への湾曲と同時に椎体の回旋が生じるためである。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。体前屈時に肋骨隆起を認めるのは、側弯症のスクリーニング検査であるAdamsテストの陽性所見である。脊柱の側方湾曲と椎体の回旋により、一方の肋骨が突出して隆起として触れるため、本症例に合致する。
- 2. 肺腫瘍は、体前屈によって肋骨の隆起を直接引き起こすことは稀である。肺腫瘍による胸壁の突出は、腫瘍が直接胸壁に浸潤したり、非常に大きくなったりした場合にみられることがあるが、体前屈によって明確に隆起が強調されることは通常ない。 正しくは:肺腫瘍は、咳嗽、血痰、呼吸困難などの呼吸器症状や、胸部X線やCT検査で確認される陰影が主な所見である。
- 3. 鳩胸(鶏胸)は、胸骨が前方に突出した先天性の胸郭変形であり、体前屈の有無にかかわらず常時認められる所見である。体前屈によって特に肋骨の隆起が顕著になるという特徴はない。 正しくは:鳩胸は、胸骨と肋軟骨の成長異常による胸郭の突出であり、体前屈とは関係なく視覚的に診断される。
- 4. 肋骨骨折は、局所の疼痛、圧痛、腫脹、皮下出血などを伴うことが多く、体前屈によって特定の肋骨が隆起することは通常ない。むしろ、体動や呼吸により痛みが誘発される。 正しくは:肋骨骨折の診断は、受傷機転の確認、局所の疼痛・圧痛、胸部X線検査などによって行われる。
国試ポイント
側弯症のスクリーニング検査であるAdamsテストの所見と、その解剖学的根拠を理解すること。
混同注意
側弯症による肋骨隆起と、他の胸郭変形(鳩胸、漏斗胸)や腫瘍性病変による隆起を混同しないこと。側弯症は脊柱の変形が原因である。
次に同じ論点が出たら
「体前屈時に肋骨隆起」という記載があれば、まず側弯症を疑い、次にAdamsテストの陽性所見が側弯症に特異的であることを確認する。
覚え方
「体前屈時に肋骨隆起」という記載があれば、まず側弯症を疑い、次にAdamsテストの陽性所見が側弯症に特異的であることを確認する。
対になる知識
側弯症による肋骨隆起と、他の胸郭変形(鳩胸、漏斗胸)や腫瘍性病変による隆起を混同しないこと。側弯症は脊柱の変形が原因である。
関連知識
思春期特発性側弯症は女児に多く、進行のリスクがあるため早期発見が重要である。コブ角やリッサーストラス分類などの評価指標も関連知識として重要。