異常歩行と原因疾患の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
パーキンソン病の患者では、前傾姿勢をとり、重心が前方へ移動するため、これに追いつくように小刻みに歩行し、次第に加速して止まりにくくなる突進歩行(加速歩行)が特徴的に見られます。これは錐体外路系の障害、特に黒質ドパミン神経の変性による運動開始・持続の障害が原因です。
選択肢ごとの解説
- 1. はさみ脚歩行は両下肢の痙性麻痺により内転・交差して歩行するもので、脳性麻痺(痙直型両麻痺)や脳血管障害などに見られます。進行性筋ジストロフィーは筋力低下による動揺性歩行(アヒル歩行)が特徴です。 正しくは:はさみ脚歩行脳性麻痺
- 2. 分回し歩行(片麻痺性歩行)は、脳血管障害などによる片側の錐体路障害で、下肢の伸展・内転が強く、股関節を軸に外側に大きく振り回して歩くのが特徴です。脊髄小脳変性症では小脳性失調によるふらつきのある酩酊様歩行(失調性歩行)が見られます。 正しくは:分回し歩行脳血管障害
- 3. 正解。パーキンソン病では、前傾姿勢をとり、小刻みかつ加速する突進歩行が特徴的に見られます。これは、基底核ドパミン系の機能不全による運動開始困難、姿勢反射障害、平衡機能障害に起因します。
- 4. トレンデレンブルグ歩行は、中殿筋の麻痺や筋力低下により、立脚期に非麻痺側へ体幹が傾斜する歩行で、先天性股関節脱臼や中殿筋麻痺などで見られます。脳性麻痺は、原因や障害部位によって痙性歩行、アテトーゼ様歩行、失調性歩行など多様な歩行障害を呈します。 正しくは:トレンデレンブルグ歩行先天性股関節脱臼
国試ポイント
異常歩行の種類とその特徴、および代表的な原因疾患の組み合わせを正確に覚えることが重要です。特に各疾患の病態生理と歩行様式の関連を理解しましょう。
混同注意
突進歩行は前方に加速する歩行であり、失調性歩行や痙性歩行とは異なります。失調性歩行はふらつきや開脚歩行を特徴とし、痙性歩行は下肢の伸展・内転を伴います。
次に同じ論点が出たら
異常歩行の問題が出た場合、まず歩行の特徴的な動き(加速、ふらつき、麻痺など)を把握し、それがどの神経経路の障害と関連するかを判断基準とします。
覚え方
異常歩行の問題が出た場合、まず歩行の特徴的な動き(加速、ふらつき、麻痺など)を把握し、それがどの神経経路の障害と関連するかを判断基準とします。
対になる知識
突進歩行は前方に加速する歩行であり、失調性歩行や痙性歩行とは異なります。失調性歩行はふらつきや開脚歩行を特徴とし、痙性歩行は下肢の伸展・内転を伴います。
関連知識
各異常歩行(痙性歩行、失調性歩行、アヒル歩行、間欠性跛行など)と、それぞれを呈する代表的な疾患(脳血管障害、脊髄小脳変性症、筋ジストロフィー、腰部脊柱管狭窄症など)の組み合わせをセットで記憶すると良いでしょう。