鉄欠乏性貧血の患者によくみられるのはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
鉄欠乏性貧血では、鉄が不足することで爪のケラチン形成が障害され、匙状爪(スプーンネイル)や線条が見られるなど、爪の変形をきたしやすい。これは全身の組織の酸素供給低下と鉄含有酵素の活性低下による。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。鉄欠乏性貧血では、爪の主要成分であるケラチンの形成に必要な鉄が不足するため、爪が薄くなり、脆く、中央がへこむ匙状爪(スプーンネイル)などの変形が見られる。
- 2. 白髪はメラニン色素の産生低下により生じるが、主に加齢や遺伝、ストレス、特定の自己免疫疾患などに関連し、鉄欠乏性貧血の直接的な症状ではない。 正しくは:白髪は加齢や遺伝、ストレスなどによるものであり、鉄欠乏性貧血の症状としては考えられない。
- 3. 知覚鈍麻は神経障害の症状であり、ビタミンB12欠乏性貧血(悪性貧血)では脊髄後側索の変性により出現することがあるが、鉄欠乏性貧血では通常見られない。 正しくは:知覚鈍麻はビタミンB12欠乏性貧血(悪性貧血)の神経症状として出現するが、鉄欠乏性貧血では見られない。
- 4. 味覚低下(味覚障害)は亜鉛欠乏症でよく見られる症状であり、鉄欠乏性貧血でもまれに報告されることはあるものの、よく見られる症状とは言えない。 正しくは:味覚低下は亜鉛欠乏症でよく見られる症状であり、鉄欠乏性貧血に特異的または頻繁に見られる症状ではない。
国試ポイント
鉄欠乏性貧血の特異的な身体所見として、爪の変形(匙状爪)は重要である。その他、皮膚粘膜の蒼白、舌炎、口角炎、嚥下障害(Plummer-Vinson症候群)なども特徴的である。
混同注意
一般的な貧血症状(倦怠感、動悸、息切れなど)は他の貧血でも見られるが、匙状爪は鉄欠乏性貧血に比較的特異的な所見である。白髪は加齢や栄養状態、遺伝的要因で起こり、特定の貧血と直接関連するわけではない。
次に同じ論点が出たら
鉄欠乏性貧血の身体所見を問う問題では、特異的な所見である爪の変形(匙状爪)や舌炎、口角炎、嚥下困難に着目して判断する。
覚え方
鉄欠乏性貧血の身体所見を問う問題では、特異的な所見である爪の変形(匙状爪)や舌炎、口角炎、嚥下困難に着目して判断する。
対になる知識
一般的な貧血症状(倦怠感、動悸、息切れなど)は他の貧血でも見られるが、匙状爪は鉄欠乏性貧血に比較的特異的な所見である。白髪は加齢や栄養状態、遺伝的要因で起こり、特定の貧血と直接関連するわけではない。
関連知識
鉄欠乏性貧血の検査所見としては、血清フェリチン低値、血清鉄低値、総鉄結合能(TIBC)高値、小球性低色素性貧血が挙げられる。治療は鉄剤の内服が基本であり、消化器症状に注意しながら継続することが重要。