筋萎縮性側索硬化症でよくみられるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、上位および下位運動ニューロンが進行性に変性する神経疾患である。延髄の運動ニューロンが侵されると、舌、咽頭、喉頭の筋力が低下し、構音障害や嚥下障害が極めて高頻度で出現する。特に嚥下障害は誤嚥性肺炎のリスクを高め、生命予後を左右する重要な症状である。
選択肢ごとの解説
- 1. ALSでは自律神経系の障害は比較的まれであり、膀胱直腸障害は一般的に起こりにくいとされている。多くの場合、膀胱直腸機能は終末期まで保たれる。 正しくは:膀胱直腸障害は稀である。
- 2. ALSでは外眼筋の支配神経核である動眼神経核、滑車神経核、外転神経核は比較的侵されにくいため、眼球運動障害は末期まで出現しにくいとされている。そのため、患者はしばしば眼球運動を用いてコミュニケーションをとる。 正しくは:眼球運動障害は稀である。
- 3. 正解。ALSでは延髄の運動ニューロンが障害されることで、咽頭筋や舌筋が麻痺し、嚥下機能が著しく低下する。これは球麻痺症状の一つであり、生命予後を規定する重要な症状である。
- 4. 褥瘡はALSの直接的な症状ではなく、長期臥床や活動性の低下に伴う二次合併症である。嚥下障害による栄養状態の悪化や麻痺による体位変換困難が要因となるが、疾患そのものが褥瘡を引き起こすわけではない。 正しくは:褥瘡は直接的な症状ではなく、寝たきりによる合併症である。
国試ポイント
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の主要症状と、罹患しにくい部位を正確に覚える。
混同注意
脊髄小脳変性症やパーキンソン病など、他の神経変性疾患との症状の違い。
次に同じ論点が出たら
ALSの症状として、運動麻痺の進行に加え、嚥下障害や構音障害といった球麻痺症状の有無、そして排泄機能や眼球運動が保たれているか否かを確認する。
覚え方
ALSの症状として、運動麻痺の進行に加え、嚥下障害や構音障害といった球麻痺症状の有無、そして排泄機能や眼球運動が保たれているか否かを確認する。
対になる知識
脊髄小脳変性症やパーキンソン病など、他の神経変性疾患との症状の違い。
関連知識
ALSは感覚障害、自律神経障害、眼球運動障害、膀胱直腸障害は比較的保たれるのが特徴である。認知機能障害(前頭側頭型認知症)を合併することもある。