脊髄損傷患者に生じる自律神経過反射について正しいのはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
脊髄損傷患者の自律神経過反射は、損傷部位以下の求心性刺激(膀胱充満、便秘、褥瘡など)が大脳からの抑制を受けずに交感神経を過剰に興奮させることで発症し、難治性便秘はその代表的な誘因の一つである。
選択肢ごとの解説
- 1. 血圧上昇に対する緊急対応としては、まず誘因の除去が最も重要である。降圧薬の投与は、誘因除去後に症状が改善しない場合や、血圧が極めて高値で危険な場合に考慮される。 正しくは:血圧上昇時には、まず誘因の除去を行う。
- 2. 自律神経過反射は、交感神経の中枢が位置する胸髄上位(通常T6以上)の脊髄が損傷を受けることで、大脳からの抑制が働かなくなり発症する。腰髄損傷では、交感神経中枢より下位の損傷であるため、自律神経過反射は通常みられない。 正しくは:胸髄上位(T6以上)の脊髄損傷患者にみられる。
- 3. 自律神経過反射による急激かつ著明な血圧上昇は、脳内の血管に過度の負荷をかけ、脳内出血を引き起こす危険性がある。これは致死的な合併症になりうる。 正しくは:急激な血圧上昇により、脳内出血を合併することがある。
- 4. 正解。難治性便秘は、直腸の拡張や刺激を通じて脊髄の求心性刺激となり、損傷部位以下の交感神経を過剰に興奮させるため、自律神経過反射の一般的な誘因となる。
国試ポイント
自律神経過反射の発生機序、誘因、症状、および緊急時の対応を理解する。
混同注意
自律神経過反射と、脊髄損傷以外の原因による高血圧や脳出血との鑑別。特に、本症候群では誘因除去が最優先される点が異なる。
次に同じ論点が出たら
T6以上の脊髄損傷患者の急激な血圧上昇、頭痛、発汗を認めた場合、まず誘因(膀胱充満、便秘、皮膚刺激など)の有無を確認し、その除去を最優先する。
覚え方
T6以上の脊髄損傷患者の急激な血圧上昇、頭痛、発汗を認めた場合、まず誘因(膀胱充満、便秘、皮膚刺激など)の有無を確認し、その除去を最優先する。
対になる知識
自律神経過反射と、脊髄損傷以外の原因による高血圧や脳出血との鑑別。特に、本症候群では誘因除去が最優先される点が異なる。
関連知識
自律神経過反射はT6以上の脊髄損傷患者に好発し、頭痛、発汗、悪心、徐脈、血圧上昇(時に危機的)を特徴とする。急性期には誘因除去、体位変換(座位やギャッチアップ)を行い、必要に応じて降圧薬を使用する。