55歳の男性。夕食にしめさばを食べ就寝したところ1時間半後に強い心窩部痛で覚醒、救急搬送された。下痢は認めなかった。 本疾患について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
選択肢1が正しい。本疾患は「胃アニサキス症」であり、胃壁に食い込んだアニサキス幼虫が上腹部痛などの症状を引き起こす。治療は、胃内視鏡を用いて幼虫を摘出することが最も効果的である。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。胃アニサキス症の治療は、胃内視鏡を用いて胃壁に食い込んだ幼虫を摘出することが最も有効かつ確実な治療法である。
- 2. アニサキスはアレルゲンとなり、IgEを介した即時型アレルギー反応を引き起こすことが知られている。そのため、アナフィラキシーショックを発症する可能性は十分にある。 正しくは:アナフィラキシーを発症する可能性がある。
- 3. 胃アニサキス症はアニサキス幼虫が胃壁に食い込むことによる炎症性疾患であり、必ずしも胃潰瘍を伴うわけではない。内視鏡では、幼虫が食い込んだ部位の浮腫、発赤、出血、稀にびらんが認められる。 正しくは:胃潰瘍は必ずしも認めない。
- 4. アニサキスは寄生虫であり、細菌ではないため、抗菌薬はアニサキス幼虫に対して効果がない。治療は幼虫の物理的摘出が基本である。 正しくは:抗菌薬投与は有効ではない。
国試ポイント
胃アニサキス症の診断と治療、およびアニサキスアレルギーについて覚える。
混同注意
食中毒としての胃アニサキス症と、アニサキスアレルギーを混同しないこと。また、アニサキス症は胃潰瘍とは異なる病態である。
次に同じ論点が出たら
アニサキス症の設問が出たら、まず病態(幼虫の寄生)、症状(急性腹痛など)、治療(内視鏡的摘出)を想起する。また、アレルギー反応の有無も確認する。
覚え方
アニサキス症の設問が出たら、まず病態(幼虫の寄生)、症状(急性腹痛など)、治療(内視鏡的摘出)を想起する。また、アレルギー反応の有無も確認する。
対になる知識
食中毒としての胃アニサキス症と、アニサキスアレルギーを混同しないこと。また、アニサキス症は胃潰瘍とは異なる病態である。
関連知識
アニサキスはサバ、イカ、カツオなどに寄生し、生食により感染する。加熱または冷凍(-20℃で24時間以上)で予防できる。アニサキスアレルギーでは、アナフィラキシーを含む重篤な症状を呈することがある。