次の文で示す経脈病証はどれか。「胸苦しさ、胸の熱感、手掌のほてり、息切れがみられる。」
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
手の太陰肺経は、肺に属し、呼吸機能と関連が深い経絡です。胸苦しさや息切れは肺の機能低下を示し、胸の熱感や手掌のほてりは肺経の熱証(実熱または虚熱)を反映しています。これらの症状は、古典的にも手の太陰肺経の病証として記述されており、肺の宣発粛降機能の失調や肺陰の損傷による熱の発生が背景にあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。胸苦しさ、息切れは肺の呼吸機能障害を反映し、胸の熱感と手掌のほてりは肺経の熱証を示唆します。これらの症状は、手の太陰肺経の代表的な病証です。
- 2. 手の少陽三焦経の病証は、主に耳鳴り、耳聾、めまい、咽頭の腫れや痛み、脇肋部の痛み、上肢外側の痛みやしびれなどです。問題文の症状とは異なります。 正しくは:手の少陽三焦経病証の主な症状は、耳鳴り、めまい、咽喉の腫れ、脇肋痛、上肢外側痛など。
- 3. 手の少陰心経の病証は、動悸、胸痛、精神不安、不眠、咽喉の乾燥、手掌中心部の熱感(手の太陰経とは部位が異なる)などが主で、息切れや胸苦しさは心臓の機能不全に伴うこともありますが、肺経の典型的な呼吸器症状とは区別されます。 正しくは:手の少陰心経病証の主な症状は、動悸、胸痛、精神不安、不眠、咽喉乾燥など。
- 4. 手の太陽小腸経の病証は、主に肩甲骨部の痛み、首から肩にかけての痛み、耳鳴り、耳聾、頬の腫れ、咽喉の痛みなどが特徴で、問題文の症状とは大きく異なります。 正しくは:手の太陽小腸経病証の主な症状は、肩甲骨部の痛み、頸肩部の痛み、耳鳴り、耳聾、頬の腫れなど。
国試ポイント
五臓六腑と十二経脈の関連性、および各経脈の主要な病証を覚えることが重要です。特に、肺経と呼吸器症状、心経と循環器・精神症状、脾経と消化器症状など、代表的なものと絡めて理解する。
混同注意
胸部の症状は他の経絡病証(心包経、胃経など)でも見られますが、手掌のほてりや呼吸器症状の組み合わせが肺経の特徴です。心包経の症状では心臓部の絞扼感や精神症状が、胃経では消化器症状や顔面の症状がより顕著になります。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、まず呼吸器症状(息切れ、胸苦しさ)があるかを確認し、次に手のほてりや胸部熱感といった熱証の有無を確認します。これらの組み合わせがあれば、手の太陰肺経病証を第一に疑います。手掌のほてりは、特に太陰肺経の虚熱や実熱を示唆する重要な所見です。
覚え方
同様の問題が出た場合、まず呼吸器症状(息切れ、胸苦しさ)があるかを確認し、次に手のほてりや胸部熱感といった熱証の有無を確認します。これらの組み合わせがあれば、手の太陰肺経病証を第一に疑います。手掌のほてりは、特に太陰肺経の虚熱や実熱を示唆する重要な所見です。
対になる知識
胸部の症状は他の経絡病証(心包経、胃経など)でも見られますが、手掌のほてりや呼吸器症状の組み合わせが肺経の特徴です。心包経の症状では心臓部の絞扼感や精神症状が、胃経では消化器症状や顔面の症状がより顕著になります。
関連知識
手の太陰肺経の流注:中焦に起こり、下って大腸を絡い、還って胃口を循り、横隔膜を貫き、肺に属す。喉嚨を挟み、腋下に出て、上腕内側を通って母指の橈側端に終わります。これにより、呼吸器系や上肢内側の症状と関連が深いと理解できます。また、肺は皮毛を主り、宣発粛降を司ることも重要です。