刺鍼による痛みの悪循環(血流障害、酸素不足、発痛物質蓄積など)を最も直接的に改善させる生理学的反応はどれか。
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正解は4番
解説
痛みの悪循環は「疼痛→筋緊張→血流障害(虚血)→酸素不足・発痛物質の蓄積→疼痛の増強」という回路で形成される。刺鍼刺激は局所の血管内皮細胞等から一酸化窒素(NO)などの産生を促し、血管拡張を引き起こすことで血流を改善し、酸素供給の促進と発痛物質の除去を行って悪循環を断ち切る。
選択肢ごとの解説
- 1. プロスタグランジンは炎症や発痛を増強する物質であり、痛みの悪循環を改善するのではなく、蓄積されて痛みを引き起こす側にある。
- 2. 交感神経の緊張は血管収縮や血流障害を引き起こすため、痛みの悪循環を形成・維持する方向に働く。
- 3. α運動ニューロンの興奮は骨格筋の収縮を引き起こし、過度な興奮は筋緊張を高めて痛みの悪循環をむしろ増悪させる要因となる。
- 4. 正解。痛みの悪循環は「疼痛→筋緊張→血流障害(虚血)→酸素不足・発痛物質の蓄積→疼痛の増強」という回路で形成される。刺鍼刺激は局所の血管内皮細胞等から一酸化窒素(NO)などの産生を促し、血管拡張を引き起こすことで血流を改善し、酸素供給の促進と発痛物質の除去を行って悪循環を断ち切る。
国試ポイント
痛みの悪循環の構成要素(血流障害、発痛物質、筋緊張)と、それを改善する刺鍼の末梢機序(一酸化窒素による血管拡張)の因果関係を問う問題が頻出する。
覚え方
悪循環打破の切り札:血流改善=NO(エヌオー)の血管拡張
対になる知識
痛みの悪循環を形成する主な因子には、筋緊張の亢進、局所の血流障害(虚血)、ブラジキニンやプロスタグランジンなどの発痛物質の蓄積、交感神経の過剰な緊張が挙げられる。これらが相互に作用して痛みをさらに増強させる。
関連知識
刺鍼の鎮痛作用には、軸索反射や一酸化窒素(NO)の産生を介した末梢での血流改善による発痛物質の除去だけでなく、脊髄レベルのゲートコントロール説や中枢性の下行性疼痛抑制系など、多面的な神経生理学的機序が深く関与している。