手根管症候群の原因とならないのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
貧血は全身性の症状を引き起こしますが、手根管内の圧上昇や神経の虚血といった手根管症候群の直接的な病態生理には関与しません。他の選択肢は手根管内の滑膜増殖や浮腫、正中神経への圧迫を介して手根管症候群の原因となりえます。
選択肢ごとの解説
- 1. 肥満は脂肪組織の増加や全身性の炎症反応、浮腫傾向などにより手根管内の圧を高め、手根管症候群のリスク因子となります。
- 2. 妊娠中は体内の水分量が増加し、全身の浮腫が起こりやすくなります。手根管内の組織にも浮腫が生じ、正中神経が圧迫されることで手根管症候群を発症しやすくなります。
- 3. 正解。貧血は手根管症候群の直接的な原因とはなりません。貧血自体が手根管内の構造的変化や圧迫を引き起こす機序はありません。
- 4. 人工透析を受けている患者では、長期透析によりβ2ミクログロブリンがアミロイドとして沈着する透析アミロイドーシスが高頻度に発生します。このアミロイドが手根管内の腱滑膜に沈着・増殖することで正中神経を圧迫し、手根管症候群を引き起こします。
国試ポイント
手根管症候群の代表的な原因疾患や病態を理解し、直接的な原因とならないものを判別できることが重要です。
混同注意
手根管症候群の原因となる病態と、全身性の症状や他の神経障害を引き起こす病態とを混同しないように区別が必要です。
次に同じ論点が出たら
手根管症候群の原因に関する問題が出た場合、手根管内の占拠性病変(腱鞘滑膜の肥厚、腫瘍)や全身性の浮腫、神経の代謝異常などを引き起こす疾患が原因となるかを判断の軸とします。
覚え方
手根管症候群の原因に関する問題が出た場合、手根管内の占拠性病変(腱鞘滑膜の肥厚、腫瘍)や全身性の浮腫、神経の代謝異常などを引き起こす疾患が原因となるかを判断の軸とします。
対になる知識
手根管症候群の原因となる病態と、全身性の症状や他の神経障害を引き起こす病態とを混同しないように区別が必要です。
関連知識
手根管症候群の主な原因として、特発性の他に妊娠、閉経期、透析アミロイドーシス、関節リウマチ、甲状腺機能低下症、糖尿病、特定の職業(反復作業)などが挙げられます。正中神経麻痺症状(母指球筋萎縮、母指・示指・中指のしびれ・感覚障害)を理解しましょう。