下肢切断後の幻肢痛で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
幻肢痛は中枢神経系の再編成が関与する痛みであり、小児では神経系の可塑性が高く、再編成のパターンが成人とは異なるため出現しにくいとされています。特に幼い時期の切断では、身体図式の形成過程に影響を与え、幻肢の知覚自体が少ないことも一因です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。小児では神経系の可塑性が高く、身体図式の再構築が成人とは異なるため、幻肢痛の出現頻度が低いとされているため、正しい。
- 2. 幻肢痛は中枢神経系の再編成が関与する痛みであり、断端創の治癒とは直接的に関連せず、治癒しても消失しないことが多い。断端創治癒で消失するのは断端痛の一部である。 正しくは:断端創の治癒によって幻肢痛が消失することは稀であり、多くの場合、慢性化する。
- 3. 幻肢痛は中枢性疼痛であり、通常の鎮痛薬(NSAIDsなど)では効果が得られにくい。治療には抗うつ薬や抗てんかん薬など、神経障害性疼痛に有効な薬剤が用いられることが多い。 正しくは:幻肢痛は中枢性疼痛であり、通常の鎮痛薬の効果は限定的である。神経障害性疼痛治療薬が用いられる。
- 4. 疼痛があるからといって義足の使用を遅らせるべきではない。早期の義足装着は、幻肢痛の軽減や身体図式の再構築に良い影響を与える可能性がある。むしろ早期リハビリテーションが推奨される。 正しくは:疼痛があっても、可能な限り早期に義足を使用し、リハビリテーションを開始することが推奨される。
国試ポイント
幻肢痛の病態生理(中枢性疼痛としての側面)、疫学(年齢による違い)、および治療の難しさについて理解する。
混同注意
幻肢痛と断端痛は異なる。断端痛は切断部位の組織損傷や神経腫など末梢性の原因による痛みであるのに対し、幻肢痛は存在しないはずの肢に感じる痛みで、中枢性の機序が関与する。
次に同じ論点が出たら
幻肢痛の問題が出た場合は、その中枢性起源、治療の難しさ、および年齢による発生率の違いに注目して判断する。
覚え方
幻肢痛の問題が出た場合は、その中枢性起源、治療の難しさ、および年齢による発生率の違いに注目して判断する。
対になる知識
幻肢痛と断端痛は異なる。断端痛は切断部位の組織損傷や神経腫など末梢性の原因による痛みであるのに対し、幻肢痛は存在しないはずの肢に感じる痛みで、中枢性の機序が関与する。
関連知識
幻肢痛の治療法として、薬物療法(抗うつ薬、抗てんかん薬など)、ミラーセラピー、VR(仮想現実)療法、経皮的電気神経刺激(TENS)、脊髄刺激療法(SCS)などがある。また、幻肢感と幻肢痛の違いも重要である。