肺癌の胸部への浸潤による症状と関連する神経の組み合わせで正しいのはどれか。
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正解は2番
解説
肺癌が縦隔へ進展して反回神経に浸潤すると、同神経が支配する声帯筋が麻痺するため、声がかすれる嗄声(させい)の症状が現れる。反回神経は左側が大動脈弓の下を、右側が鎖骨下動脈の下を回るため、胸部病変の影響を受けやすい。
選択肢ごとの解説
- 1. 顔面浮腫や上肢の浮腫は、上大静脈が肺癌により圧迫・浸潤される上大静脈症候群の典型的な症状である。
- 2. 正解。肺癌が縦隔へ進展して反回神経に浸潤すると、同神経が支配する声帯筋が麻痺するため、声がかすれる嗄声(させい)の症状が現れる。反回神経は左側が大動脈弓の下を、右側が鎖骨下動脈の下を回るため、胸部病変の影響を受けやすい。
- 3. 交感神経節(星状神経節など)の浸潤はホルネル症候群(縮瞳、眼瞼下垂、眼球陥没、顔面発汗低下)を引き起こす。呼吸困難は横隔神経麻痺や無気肺などで生じやすい。
- 4. 横隔神経浸潤による障害は横隔膜の麻痺(運動障害)を引き起こす。縮瞳などの眼症状は交感神経節(頚部交感神経幹)の浸潤によるホルネル症候群の特徴である。
国試ポイント
肺癌の周囲組織への浸潤症状(反回神経麻痺による嗄声、横隔神経麻痺による横隔膜運動障害、交感神経節浸潤によるホルネル症候群、上大静脈圧迫による上大静脈症候群)の対応を問う問題が非常によく出る。
覚え方
はんかい=せい(反回神経=声=嗄声)
対になる知識
肺癌の胸部浸潤による神経障害として、反回神経浸潤による嗄声、横隔神経浸潤による横隔膜麻痺、上位胸髄の交感神経節(星状神経節など)浸潤によるホルネル症候群がそれぞれ特有の臨床像を呈する。
関連知識
ホルネル症候群の4大主徴は、縮瞳、眼瞼下垂、眼球陥没、および同側顔面の発汗低下である。また反回神経は迷走神経の枝であり、左側は大動脈弓の下を回り込むため縦隔病変の影響を受けやすい。