作業療法で主に用いる補装具はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
作業療法は、身体機能の回復だけでなく、日常生活活動(ADL)や手段的日常生活活動(IADL)の改善を通じて、その人らしい生活の再獲得を目指します。義手は上肢機能の代替や補助を目的としており、食事、着替え、整容などのADL動作や、手の巧緻性を要する作業活動において、対象者の残存能力を最大限に引き出し、社会参加を促進するために作業療法士が介入する主要な補装具です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。義手は、失われた上肢機能の代替として、食事、着替え、整容、物品操作など、手の巧緻性や把握力を要する日常生活動作や作業活動の遂行を可能にします。作業療法は、これらのADL能力の向上や、義手の装着指導、訓練を通じて、対象者の生活の質を高めることを主たる目的とするため、最も関連が深いです。
- 2. 義足は、下肢の欠損に対する機能代替であり、主に歩行や移動能力の獲得・改善を目的とします。これは理学療法の専門領域であり、作業療法が主に扱う補装具ではありません。 正しくは:義足は、理学療法で主に用いられる補装具である。
- 3. 体幹装具は、脊柱の安定化、姿勢の保持、疼痛の軽減などを目的として使用されます。主に体幹機能や運動能力の改善・維持に関わるものであり、理学療法の専門領域です。作業療法では、体幹装具を装着した状態でのADL指導を行うことはありますが、体幹装具そのものの処方や評価を主に行うことは稀です。 正しくは:体幹装具は、理学療法で主に用いられる補装具である。
- 4. 下肢装具は、足関節の安定化、免荷、変形矯正、歩行能力の改善などを目的とします。これは、歩行や移動能力の向上を目指す理学療法の専門領域であり、作業療法が主に扱う補装具ではありません。 正しくは:下肢装具は、理学療法で主に用いられる補装具である。
国試ポイント
作業療法と理学療法における補装具の選択および、それぞれの専門職の役割の違いを理解する。
混同注意
理学療法が主に歩行や移動などの下肢機能や体幹機能に関わる装具(義足、下肢装具、体幹装具)を扱うのに対し、作業療法は上肢機能やADLに密接に関連する補装具(義手、自助具など)を主に扱うという専門性の違い。
次に同じ論点が出たら
「作業療法」と「補装具」の組み合わせの問題では、その補装具が上肢機能の代替・補助、またはADL・IADLの改善に直接的に寄与するかどうかで判断する。
覚え方
「作業療法」と「補装具」の組み合わせの問題では、その補装具が上肢機能の代替・補助、またはADL・IADLの改善に直接的に寄与するかどうかで判断する。
対になる知識
理学療法が主に歩行や移動などの下肢機能や体幹機能に関わる装具(義足、下肢装具、体幹装具)を扱うのに対し、作業療法は上肢機能やADLに密接に関連する補装具(義手、自助具など)を主に扱うという専門性の違い。
関連知識
理学療法:義足、下肢装具、体幹装具。作業療法:義手、装具(上肢装具)、自助具、スプリント。補装具費支給制度:身体障害者福祉法に基づき、障害者の日常生活を容易にするための用具の購入や修理にかかる費用を公費で助成する制度。