低比重尿がみられる病態はどれか。
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正解は4番
解説
中枢性尿崩症は、視床下部からのバソプレシン(抗利尿ホルモン:ADH)の合成・分泌障害により引き起こされる疾患である。腎集合管での水の再吸収が著しく障害されるため、水分の再取り込みが行われず、極めて薄い多量の尿が排泄される。そのため、尿比重は1.001〜1.005程度の著明な低比重尿となるのが特徴的な病態生理学的所見である。
選択肢ごとの解説
- 1. これは長期の飢餓状態の説明。本問の低比重尿ではなく、尿中へのケトン体排泄や代謝産物の影響により尿比重に変動が生じることはあっても、尿崩症のような著明な低比重尿の持続はみられない。
- 2. これは高度な脱水症状の説明。体液量が減少すると代償的にバソプレシン分泌が亢進し、腎集合管での水分再吸収が促進されるため、少量の高比重尿となる。
- 3. 糖尿病性ケトアシドーシスでは尿中への糖排泄増加により浸透圧利尿となり、高比重尿を示す。
- 4. 正解。中枢性尿崩症は、視床下部からのバソプレシン(抗利尿ホルモン:ADH)の合成・分泌障害により引き起こされる疾患である。腎集合管での水の再吸収が著しく障害されるため、水分の再取り込みが行われず、極めて薄い多量の尿が排泄される。そのため、尿比重は1.001〜1.005程度の著明な低比重尿となるのが特徴的な病態生理学的所見である。
国試ポイント
尿比重の変動(低比重尿=尿崩症や多飲症、高比重尿=脱水や糖尿病)や尿中成分の異常(ケトン体・糖)の病態を問う問題がよく出題される。
覚え方
尿が崩れる尿崩症は、水ばかりで薄いから低比重尿。
対になる知識
尿崩症や多飲症では、抗利尿ホルモンの不足や作用不全により尿の濃縮ができず低比重尿となる。対して、糖尿病では浸透圧利尿や高血糖により高比重尿・尿糖陽性となり、飢餓や糖尿病性ケトアシドーシスでは尿中ケトン体陽性を認める。
関連知識
尿比重は尿中の溶質の濃度や腎の濃縮力を評価する重要な指標である。下垂体後葉から分泌される抗利尿ホルモン(バソプレシン)は、腎集合管での水の再吸収を促進し、尿量を調節する生理的役割を担っている。