腰椎椎間板ヘルニアで、母趾屈曲筋力の低下、アキレス腱反射減弱、下肢伸展挙上テスト陽性を示す場合、施術対象となる神経根として最も適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
腰椎椎間板ヘルニアにおいて、母趾屈曲筋力の低下は主にS1神経根、アキレス腱反射の減弱・消失もS1神経根、下肢伸展挙上テスト陽性は神経根刺激症状を示す。これらの症状が複合的に出現する場合、最も強く障害されている神経根はS1であるため、選択肢4のS1が最も適切である。
選択肢ごとの解説
- 1. L3神経根の障害では、大腿四頭筋の筋力低下(膝伸展)、膝蓋腱反射の減弱、大腿前面の感覚障害が主となる。問題文の症状とは一致しない。 正しくは:大腿四頭筋の筋力低下、膝蓋腱反射の減弱、大腿前面の感覚障害が主症状であればL3。
- 2. L4神経根の障害では、大腿四頭筋の筋力低下(膝伸展)、膝蓋腱反射の減弱、下腿内側から足部の感覚障害が主となる。問題文の症状とは一致しない。 正しくは:大腿四頭筋の筋力低下、膝蓋腱反射の減弱、下腿内側の感覚障害が主症状であればL4。
- 3. L5神経根の障害では、足関節背屈筋力低下、母趾背屈筋力低下、下腿外側から足背の感覚障害が主となる。アキレス腱反射の減弱は通常見られない。問題文の症状とは一致しない。 正しくは:足関節背屈筋力低下、母趾背屈筋力低下、下腿外側から足背の感覚障害が主症状であればL5。
- 4. 正解。S1神経根の障害により、母趾屈曲筋力(長母趾屈筋など)が低下し、アキレス腱反射が減弱・消失する。下肢伸展挙上テスト陽性は神経根刺激症状として共通して見られるが、上記の筋力低下と反射減弱はS1障害に特異性が高い。
国試ポイント
腰椎神経根の機能解剖(支配筋、感覚、反射)と、各レベルでの障害による症状を正確に記憶すること。
混同注意
L5とS1神経根症状はしばしば混同されやすい。特にL5は足関節背屈や母趾背屈、S1は足関節底屈や母趾屈曲に関わるため、詳細な筋力テストが鑑別に重要となる。
次に同じ論点が出たら
同様の問題では、提示されている個々の筋力低下、深部腱反射、感覚障害の組み合わせがどの神経根レベルと一致するかを確認して判断する。
覚え方
同様の問題では、提示されている個々の筋力低下、深部腱反射、感覚障害の組み合わせがどの神経根レベルと一致するかを確認して判断する。
対になる知識
L5とS1神経根症状はしばしば混同されやすい。特にL5は足関節背屈や母趾背屈、S1は足関節底屈や母趾屈曲に関わるため、詳細な筋力テストが鑑別に重要となる。
関連知識
L4神経根:膝蓋腱反射、大腿四頭筋(膝伸展)筋力低下。L5神経根:足関節背屈、母趾背屈筋力低下、下腿外側から足背の感覚障害。S1神経根:アキレス腱反射、足関節底屈、母趾屈曲筋力低下、下腿後外側から足底の感覚障害。