東洋医学において、脾の運化作用が失調して体内に湿邪が停滞したとき、特徴的な痛みの性状はどれか。
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正解は4番
解説
脾は飲食物から水穀の精微を吸収・散布する「運化作用」を担っており、水湿の代謝を司る。脾の機能が低下して運化作用が失調すると、体内に水湿が停滞し、湿邪を生じる。湿邪には「重濁」「粘滞」の性質があるため、それが経脈や筋肉を阻滞すると、ずしんと重い痛みである「重痛」を引き起こす。
選択肢ごとの解説
- 1. 冷痛は寒邪によって引き起こされる痛みの特徴である。寒邪は凝滞の性質を持ち、気血の巡りを悪くするため、冷えると増悪し温めると軽減する痛みを起こす。
- 2. 遊走痛は風邪や気滞によって引き起こされる痛みの特徴である。風邪は「善行数変」の性質を持ち、病位が一定せずあちこちに移動する痛みを引き起こす。
- 3. 灼痛は熱邪によって引き起こされる痛みの特徴である。熱邪は陽邪であり、津液を灼津して経脈を熱するため、焼けるような熱感を伴う痛みを起こす。
- 4. 正解。脾は飲食物から水穀の精微を吸収・散布する「運化作用」を担っており、水湿の代謝を司る。脾の機能が低下して運化作用が失調すると、体内に水湿が停滞し、湿邪を生じる。湿邪には「重濁」「粘滞」の性質があるため、それが経脈や筋肉を阻滞すると、ずしんと重い痛みである「重痛」を引き起こす。
国試ポイント
病因(六淫・気血津液失調)と痛みの性状(重痛、冷痛、灼痛、刺痛、脹痛など)の組み合わせは国家試験で頻出である。邪気の性質と痛みの特徴を関連付けて覚える。
覚え方
湿気は「重い」:湿邪=重痛
対になる知識
東洋医学における痛みの性状と病因・病機の関係として、湿邪による重たくだるい「重痛」に対し、気滞による張るような「脹痛」、瘀血による刺すような「刺痛」、寒邪による冷えて痛む「冷痛」、熱邪による焼けるような「灼痛」、風邪による痛む場所が移動する「遊走痛」などを対比させて覚える必要がある。
関連知識
脾は運化作用を主り、水湿の代謝をコントロールしている。脾の機能が低下(脾気虚など)すると、体内に湿邪が停滞し、湿邪特有の性質である「重濁」「粘滞」により、頭部や四肢関節が重く鈍く痛む「重痛」や浮腫、消化器症状を引き起こす原因となる。