約100mの歩行で下肢に痛みやしびれが生じ、低い手押し車を使って前屈姿勢をとることで症状が軽減する症例で、障害されている可能性のある神経根と関連する反射はどれか。
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正解は2番
解説
間欠性跛行を呈し、体幹前屈により症状が軽減することから腰部脊柱管狭窄症が強く疑われる。神経根症状としてS1神経根が障害された場合、下腿三頭筋を支配するためアキレス腱反射に減弱または消失が観察される。
選択肢ごとの解説
- 1. 上腕二頭筋反射は頸髄(C5・C6)レベルの反射であり、上肢の神経障害を評価するものであり下肢の疾患には用いない。
- 2. 正解。間欠性跛行を呈し、体幹前屈により症状が軽減することから腰部脊柱管狭窄症が強く疑われる。神経根症状としてS1神経根が障害された場合、下腿三頭筋を支配するためアキレス腱反射に減弱または消失が観察される。
- 3. 膝蓋腱反射はL2〜L4神経根(大腿神経)によって支配されており、主に上位腰椎の障害で異常をきたすため、S1神経根障害の評価としては不適切である。
- 4. 上腕三頭筋反射は頸髄(C7・C8)レベルの上肢の腱反射であり、腰部脊柱管狭窄症の下肢症状とは無関係である。
国試ポイント
腰部脊柱管狭窄症の症状(間欠性跛行・前屈で軽快)の理解と、S1神経根障害に伴うアキレス腱反射の異常という神経学的所見の結びつきが問われる。
覚え方
アキレス腱=S1(一寸),膝蓋腱=L2-4(にーよん)
対になる知識
下肢の主要な腱反射として、アキレス腱反射は主にS1神経根の機能を反映し、障害されると反射の低下や消失がみられる。これに対し、膝蓋腱反射はL2〜L4神経根の機能を反映するものであり、脊髄レベルの障害部位を特定するための重要な指標となる。
関連知識
腰部脊柱管狭窄症は、加齢などに伴う脊柱管の狭小化によって、馬尾神経や神経根が圧迫される疾患である。歩行時に下肢の痛みやしびれが悪化し、前屈姿勢をとることで症状が軽減する間欠性跛行が特徴であり、血管性の閉塞性動脈硬化症との鑑別が必要となる。