脈が滑数を認める消穀善飢に対して、五行穴の特性を活かした治療穴に迎随の補瀉に基づき斜刺する場合、鍼尖の方向にある経穴として適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
脈が滑数を呈し消穀善飢がある場合、胃熱亢進が考えられる。五行穴の特性と迎随の補瀉に基づくと、胃経の熱を清熱するためには、胃経の滎穴である陥谷を瀉法として斜刺することが適切である。鍼尖を太白の方向に向けることで、経気の流れに逆らい瀉法となる。
選択肢ごとの解説
- 1. 厲兌は胃経の井穴であり、熱証に用いることはあるが、滎穴の陥谷の方がより清熱作用が強いとされている。また、井穴は四肢末端にあり、陥谷と比べると鍼尖の方向を太白にすることは困難である。 正しくは:陥谷が適切である。
- 2. 正解。陥谷は胃経の滎穴であり、滎穴は熱証に特に効果があるとされる。消穀善飢や滑数脈は胃熱亢進を示すため、清熱作用のある陥谷を瀉法で用いるのが適切である。鍼尖を太白(経気の流注の方向)とは逆の方向に向けることで、経気の流れに逆らう瀉法となる。
- 3. 侠渓は胆経の滎穴であり、胃経の熱には直接作用しないため誤りである。 正しくは:胃経の陥谷が適切である。
- 4. 行間は肝経の滎穴であり、胃経の熱には直接作用しないため誤りである。 正しくは:胃経の陥谷が適切である。
国試ポイント
胃熱亢進の病態と、五行穴(特に滎穴の清熱作用)、および迎随補瀉における鍼尖の方向と補瀉の関係を理解することが重要である。
混同注意
迎随補瀉において、経気の流れに沿うのが補法、逆らうのが瀉法である点を、鍼尖の方向と経穴の位置関係で混同しやすい。また、五行穴の特性(井穴=熱、滎穴=熱)と、臓腑の病態に合わせた適切な穴の選択を間違えやすい。
次に同じ論点が出たら
脈診と症候から臓腑の熱実証を判断し、その臓腑の経絡上の五行穴で熱を清する働きを持つ滎穴を選び、迎随補瀉の原則に従い鍼尖の方向が経気の流れに逆らう瀉法となる経穴を選ぶ。
覚え方
脈診と症候から臓腑の熱実証を判断し、その臓腑の経絡上の五行穴で熱を清する働きを持つ滎穴を選び、迎随補瀉の原則に従い鍼尖の方向が経気の流れに逆らう瀉法となる経穴を選ぶ。
対になる知識
迎随補瀉において、経気の流れに沿うのが補法、逆らうのが瀉法である点を、鍼尖の方向と経穴の位置関係で混同しやすい。また、五行穴の特性(井穴=熱、滎穴=熱)と、臓腑の病態に合わせた適切な穴の選択を間違えやすい。
関連知識
五行穴の治療法則:井穴(熱病)、滎穴(熱病)、輸穴(体重節痛)、経穴(喘咳寒熱)、合穴(逆気泄)の適用を覚える。また、迎随補瀉は「迎うは瀉なり、随うは補なり」とされ、経気の流注に迎えて瀉し、随って補することを理解する。