次の症例の病証に対する治療穴として最も適切なのはどれか。「65歳の男性。数か月前から抜け毛が多くなってきた。最近は下肢と下腹部が冷え、朝方に下痢をすることが多い。舌質は淡、舌苔は白、脈は細弱を認める。」
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
症例は、抜け毛、下肢と下腹部の冷え、朝方の下痢、舌質淡、舌苔白、脈細弱といった所見を呈しており、これらは中医学における腎陽虚の典型的な症状です。腎陽は生命活動の根源的な陽気であり、その不足は温煦作用の低下を引き起こし、冷えや消化器症状として現れます。命門は、腎兪の間に位置し、腎陽を補う主要なツボであり、この症例の病証である腎陽虚に対する治療穴として最も適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. 陶道は督脈のツボであり、主に背部痛や発熱、咳嗽などに用いられますが、腎陽虚を直接的に補う作用は強くありません。 正しくは:腎陽虚には命門、関元などを用いるべきです。
- 2. 神道は督脈のツボであり、主に心神の不調、背部痛、胸部疾患などに用いられますが、腎陽虚を直接的に補う作用は強くありません。 正しくは:腎陽虚には命門、関元などを用いるべきです。
- 3. 霊台は督脈のツボであり、主に胸脇苦満、咳喘、発熱などに用いられますが、腎陽虚を直接的に補う作用は強くありません。 正しくは:腎陽虚には命門、関元などを用いるべきです。
- 4. 正解。命門は腎陽を補う重要なツボであり、本症例の腎陽虚の病証に最も適しています。抜け毛、冷え、朝方の下痢は腎陽虚の典型的な症状です。
国試ポイント
腎陽虚の症状と治療穴(特に命門)を正確に理解し、鑑別できるようになることが重要です。
混同注意
腎陰虚との鑑別が重要です。腎陽虚は冷えや浮腫、下痢を伴うのに対し、腎陰虚は熱感、口渇、不眠などを伴います。
次に同じ論点が出たら
今後同論点が出題された場合、症状から腎陽虚証を正確に判断し、その上で腎陽を補う効果のあるツボを選択できるかに着目して判断します。
覚え方
今後同論点が出題された場合、症状から腎陽虚証を正確に判断し、その上で腎陽を補う効果のあるツボを選択できるかに着目して判断します。
対になる知識
腎陰虚との鑑別が重要です。腎陽虚は冷えや浮腫、下痢を伴うのに対し、腎陰虚は熱感、口渇、不眠などを伴います。
関連知識
腎陽虚には、命門の他に、関元、気海、太谿、腎兪なども治療穴として用いられます。また、朝方の下痢は「五更瀉」とも呼ばれ、腎陽虚の重要な指標の一つです。