下行性抑制系の賦活に最も関与するのはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
下行性抑制系は、脳幹の網様体から脊髄へ投射される経路であり、特に脊髄網様体路が関与します。この経路は、内因性オピオイドやセロトニン、ノルアドレナリンなどを介して、侵害受容性ニューロンの興奮を抑制し、痛覚伝達を調節する重要な役割を果たします。
選択肢ごとの解説
- 1. 後索路は、触覚、圧覚、振動覚、深部感覚(固有受容覚)といった識別性の高い感覚を脳へ上行性に伝える経路であるため、下行性抑制系の賦活とは直接関連しない。 正しくは:後索路は上行性感覚路であり、識別性の高い感覚を伝達する。
- 2. 脊髄小脳路は、無意識下の固有受容感覚(筋肉や関節の状態)を小脳に伝え、運動の協調性や姿勢の維持に関与する上行性経路であるため、下行性抑制系の賦活とは直接関連しない。 正しくは:脊髄小脳路は上行性経路であり、運動協調性に関わる無意識下の固有受容感覚を小脳に伝える。
- 3. 正解。脊髄網様体路は、脳幹の網様体から脊髄に投射される下行性経路であり、下行性疼痛抑制系において中心的な役割を果たす。この経路の賦活により、痛覚伝達が抑制される。
- 4. 前脊髄視床路は、粗触覚や圧覚といった識別性の低い感覚を脳へ上行性に伝える経路であり、下行性抑制系の賦活とは直接関連しない。痛覚伝達には外側脊髄視床路が関与するが、これも上行性である。 正しくは:前脊髄視床路は上行性感覚路であり、粗触覚や圧覚を伝達する。
国試ポイント
下行性抑制系に関わる主要な経路と神経伝達物質を理解すること。特に脊髄網様体路がこの系の主要な構成要素であることを覚える。
混同注意
上行性感覚路(後索路、脊髄視床路など)と下行性抑制系を混同しないこと。上行路は感覚伝達、下行性抑制系は痛覚調節が主な機能である。
次に同じ論点が出たら
下行性抑制系の問題では、脳幹の網様体からの下行路、特に脊髄網様体路の関与、および関与する神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン、オピオイド)に注目して判断する。
覚え方
下行性抑制系の問題では、脳幹の網様体からの下行路、特に脊髄網様体路の関与、および関与する神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン、オピオイド)に注目して判断する。
対になる知識
上行性感覚路(後索路、脊髄視床路など)と下行性抑制系を混同しないこと。上行路は感覚伝達、下行性抑制系は痛覚調節が主な機能である。
関連知識
下行性抑制系には、中脳水道周囲灰白質、縫線核、青斑核なども関与し、セロトニン作動性ニューロンやノルアドレナリン作動性ニューロンが重要な役割を果たす。オピオイド鎮痛薬はこの系を賦活することで鎮痛作用を発揮する。