小脳
解剖学
はじめに
小脳は中枢神経系を構成する主要な部位の一つであり、脳全体の中で大脳、間脳、脳幹と並んで重要な位置を占めています。身体の平衡感覚や協調運動の調節を担うほか、脳幹や大脳との密接なつながりによってスムーズな運動制御を行っています。
どこにある何か
中枢神経系を大きく大別した際の大脳、小脳、間脳、脳幹の一つに含まれます。解剖学的な位置としては大脳の後頭葉の下方にあり、硬膜が水平方向に突出してできたひだである小脳テントによって大脳の後頭葉と隔てられています。
構造
小脳は虫部と半球に大きく分けられます。また、脳を包む硬膜のつくる水平方向のひだである小脳テントによって、大脳の後頭葉の直下に位置するという立体的な構造上の特徴を持っています。
はたらき
小脳の部位別における主な役割として、虫部が体幹および平衡の調節を司り、半球が四肢の協調運動を担っています。身体のバランスを保ちながら滑らかな動きを実現するための調節中枢として機能しています。
国家試験のポイント
国家試験においては、小脳の部位別の機能として虫部が体幹や平衡を、半球が四肢や協調運動を担当している点が頻出となります。また、硬膜のひだである小脳テントがどの部位を隔てているかという位置関係や、中枢性めまいが小脳などの障害により生じることも重要なポイントです。
間違えやすいところ
硬膜のひだである小脳テントと大脳鎌の区別を混同しやすいので注意が必要です。小脳テントが後頭葉と小脳の上面を隔てる水平方向のひだであるのに対し、大脳鎌は左右の大脳半球の間を縦走する垂直方向のひだという違いを正確に整理する必要があります。