病気の解説
単純ヘルペス脳炎
別名:ヘルペス脳炎
緊急性の高い症状
発熱に加えて、意識がもうろうとする・けいれん・激しい頭痛や嘔吐・首が硬くて曲げられないなどがあるときは、ただちに救急(119)を要請してください。
当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。
受診の目安
単純ヘルペス脳炎が疑われる症状が強い・急に悪化する・長引くときは、早めに脳神経内科を受診してください。気になるときは放置せず相談してください。
基本
概要
単純ヘルペス脳炎は、ヘルペスウイルスが原因となって脳に炎症を起こす病気です。年長児や成人では主に脳の神経経路を通って脳に到達し、側頭葉や大脳辺縁系に病変を生じると考えられています。新生児では全身型・中枢神経型・表在型の3つの型に分類され、脳炎の症状を呈するのは全身型と中枢神経型です。発症時期は生後日数で異なり、母親の性器ヘルペスから産道感染することが最も多いとされています。
原因
原因はヘルペスウイルスの再活性化や初感染が脳に影響を与えることが関係していると説明されています。新生児では産道感染が多いとされます。
病態
新生児では血流を介して全身に広がり血液脳関門を超えて脳へ到達するケースがあるのに対し、年長児・成人では血流にはウイルスが検出されにくく、神経を通じて脳へ進入するとの見解が示されています。
リスク因子
出典には母親の性器ヘルペスからの産道感染が最も多いと記載されています。
検査と診断
検査
髄液中のHSV DNAをPCR法で検出するのが最も迅速で有用とされています。抗ウイルス薬投与後は検出感度が低下するため、投与前または初期に検査することが重要です。ウイルス分離は新生児では陽性になりやすいが、年長児・成人では稀です。髄液のHSV抗体価は発症後の経過観察としてELISA法が用いられることがあるとされます。
診断
診断には髄液中のHSV DNAのPCR検出が迅速で有用とされ、抗ウイルス薬投与前の検査が推奨されます。血清抗体の変化や急性期のHSV IgM陽性も診断の助けになる場合がありますが、陰性例もあるため他の検査と併用が推奨されています。
治療
治療
ヘルペス脳炎が疑われる場合は抗ウイルス薬の投与をなるべく早く開始します。第1選択はアシクロビルで、10mg/kgを1日3回緩徐点滴となります。近年は15–20mg/kg/回の増量報告や、治療期間を21日間とする報告もあり、今後の検討課題です。治療終了時にはPCRでHSV DNAが陰性化していることを確認します。
使われる薬
第2選択薬としてビダラビン(Ara-A)を挙げています。アシクロビルの効果が不十分な場合に検討されることがあるとされています。
手術・処置
診断・治療に関する検査として髄液検査とPCR検査、抗ウイルス薬の投与、治療終了時のPCR確認が挙げられています。
経過と生活
経過・予後
発症時期は生後日数により異なるとされ、新生児型は平均4.6日、中枢神経型は11.0日、表在型は6.0日とされます。
その他
初期症状
臨床の特徴として、側頭葉や大脳辺縁系の病変が好発部位とされる説明があり、発症時期の違いも整理されています。
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出典
参考: JIHS(旧NIID)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。