病気の解説
視神経脊髄炎
別名:Devic病
受診の目安
- 目の痛みとともに見えにくくなる、視野が欠ける、手足のしびれ・力が入らない・まひ、尿や便が出にくい、しゃっくりや吐き気が止まらないといった症状が出たときは、早めに脳神経内科を受診してください(見え方の異常では眼科が最初の窓口になることもあります)。
- すでに診断を受けている人は、新しい症状や以前と似た症状が出たときは、主治医に相談してください。急性期にはステロイドなどの治療が行われます。
- 再発をくり返しやすいため、予防のための治療は自己判断で中断せず続けてください。過労・ストレス・感染は再発のきっかけになるとされています。
- 体温が上がると一時的に症状が強まることがあるため、熱い風呂やサウナは避けるよう勧められています。
症状だけで病名を見分けることはできません。気になる症状があれば自己判断せず、医療機関で診察を受けてください。
出典:難病情報センター「多発性硬化症/視神経脊髄炎(指定難病13)」、MedlinePlus Genetics: Neuromyelitis optica
基本
概要
視神経脊髄炎は、視神経と脊髄に炎症が起こる疾患です。この病気は、視神経の炎症によって視力に影響を及ぼし、さらに脊髄にも影響を与えることがあります。視神経脊髄炎は、症状の出方や進行の仕方に個人差がありますが、視力の低下や運動機能の障害を引き起こすことがあります。
主な症状
視神経脊髄炎の主な症状には、眼の痛みや視力の低下、ぼやけ、かすみなどがあります。これらの視覚的な症状は、片方または両方の眼に現れることがあります。また、数日から数週間後に腕や脚に症状が現れ、感覚の一時的な喪失や筋肉のけいれん、筋力の低下、さらには麻痺が生じることもあります。排尿や排便のコントロールが難しくなることもあり、しゃっくりや難治性の吐き気を伴うこともあります。進行すると、失明や恒久的な障害が生じる可能性があります。
原因
視神経脊髄炎の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、免疫系の異常が関与していると考えられています。特に、視神経脊髄炎は、アクアポリン4というタンパク質に対する抗体が関与することが多いとされています。この疾患は、自己免疫反応によって引き起こされることがあるため、体の免疫系が自分自身の神経を攻撃してしまうことが原因とされています。
検査と診断
検査
視神経脊髄炎の診断には、いくつかの検査が行われます。まず、病歴の聴取と身体診察が行われ、神経系の評価が行われます。次に、MRI検査を用いて脳や脊髄の状態を確認します。また、視覚誘発電位検査を行い、視神経の機能を評価します。さらに、血液検査を通じて、特定の抗体の有無を調べることもあります。これらの検査を通じて、視神経脊髄炎の診断が確定されます。
治療
治療
視神経脊髄炎には根治的な治療法はありませんが、症状をコントロールし、発作の再発を予防するための治療が行われます。主に使用されるのはステロイドや免疫抑制薬です。ステロイドは、炎症を抑える効果があります。また、リツキシマブやエクリズマブといったモノクローナル抗体も使用されることがあります。これらの治療により、症状の改善や進行の遅延が期待されますが、副作用にも注意が必要です。
脳神経内科で扱うほかの病気
国家試験での出題
医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。
出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
受診の目安の出典:難病情報センター「多発性硬化症/視神経脊髄炎(指定難病13)」 / MedlinePlus Genetics: Neuromyelitis optica(2026-10-13 確認)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。