次の文で示す症状を引き起こす六淫の性質に含まれるのはどれか。「梅雨の時期から体が重く下肢がむくみ、下痢をするようになった。」
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
問題文にある「梅雨の時期」「体が重い」「下肢のむくみ」「下痢」といった症状は、中医学における湿邪の特徴である停滞、重濁、排泄障害を示しています。湿邪は停滞しやすく、その性質が粘りついて流れを悪くするため、粘滞性が正しいです。
選択肢ごとの解説
- 1. 遊走性は風邪の性質であり、痛みや症状が一定せず移動する特徴を指します。問題文の症状とは関連が薄いです。 正しくは:遊走性は風邪の性質であり、症状が移動する(例:関節痛が移動する)場合に該当します。
- 2. 昇散性は熱邪や暑邪の性質であり、上部に影響が出たり、発散したりする特徴を指します。問題文の重い、むくむ、下痢といった症状とは異なります。 正しくは:昇散性は熱邪や暑邪の性質であり、発熱、発汗、頭痛など上部や表面の症状に該当します。
- 3. 正解。粘滞性は湿邪の性質であり、症状が停滞し、重く、粘りつくように続く特徴を指します。問題文の「体が重く」「下肢がむくみ」「下痢」は、湿邪による重濁、停滞、排泄障害の症状であり、粘滞性に合致します。
- 4. 収引性は寒邪の性質であり、症状が縮こまる、引き攣る、動きが鈍くなる特徴を指します。問題文の症状はむしろ停滞や重だるさが主であり、収引性とは異なります。 正しくは:収引性は寒邪の性質であり、寒さによる拘攣、痛み(例:関節の動きが悪くなる、腹痛で体が丸まる)に該当します。
国試ポイント
中医学における六淫(風寒暑湿燥火)のそれぞれの性質とその臨床症状との関連性を理解し、鑑別できるようになることが重要です。特に湿邪の粘滞性、重濁性、下りていく性質(重着下降)は頻出です。
混同注意
粘滞性は湿邪に特有の性質であり、他の邪(風邪の遊走性、熱邪の昇散性、寒邪の収引性など)と混同しないように注意が必要です。それぞれの邪が引き起こす典型的な症状とセットで覚えることが肝要です。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合は、まず問題文中の症状が「重い」「むくむ」「下痢」「ベタつく」といった湿のキーワードに合致するかを確認し、時間的背景として「梅雨」や「湿度の高い環境」が示唆されているかを確認して粘滞性を判断します。
覚え方
同様の問題が出た場合は、まず問題文中の症状が「重い」「むくむ」「下痢」「ベタつく」といった湿のキーワードに合致するかを確認し、時間的背景として「梅雨」や「湿度の高い環境」が示唆されているかを確認して粘滞性を判断します。
対になる知識
粘滞性は湿邪に特有の性質であり、他の邪(風邪の遊走性、熱邪の昇散性、寒邪の収引性など)と混同しないように注意が必要です。それぞれの邪が引き起こす典型的な症状とセットで覚えることが肝要です。
関連知識
六淫の分類、それぞれの邪の特徴的な症状(例:風邪は遊走性、変化しやすい;寒邪は収引性、凝滞性;暑邪は炎上性、昇散性、津液を傷つける;燥邪は乾渉性、津液を傷つける;火邪は炎上性、動血性)と、それらがどの季節や環境と関連が深いかを合わせて覚えましょう。